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ぷよぷよとLoLのeスポーツ競技シーンにおける決定的な違い

by
せんじゅ
せんじゅ
どうも、せんじゅです。最近LoLを始めました。


さて、今回は
「ぷよぷよ」「LoL」の2つのeスポーツタイトルの
プロシーンの違いについて少し考察してみたいと思います。


先日、ぷよカップin大阪が行われてやや炎上気味でしたが、
以下掲載する文章は、ぷよカップin大阪に限らず、
ぷよカップ、チャンピオンシップ全体に対する意見として書いています。





目次
 

1、LoLとはどういったゲームか

2、LJLとは何か

3、LJLの進行について

4、ぷよカップとLJLの違い

5、よりよい競技シーンにしていくためには

6、まとめ

 




1、LoLとはどういったゲームか





ぷよキャンを見ている方は、
LoLというゲームを知らない方が多いかと思います。

もしかしたら名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。


正式名称は「League of Legends(リーグオブレジェンド)」といい、
全世界で約1億人がプレイするビッグタイトルです。
eスポーツの先駆け的なタイトルですね。



ジャンルとしては「MOBA」という
RTS(リアルタイムストラテジー)とRPGとアクションを混ぜたようなジャンルに該当します。
5vs5で敵陣の最奥にある、ネクサスと呼ばれる建造物を壊すことが最終目標になります。


基本無料のゲームですが、課金では強くなれず、
完全にプレイヤースキルと戦略がものをいうゲームになっており、
チームで1人が抜きんでて上手かったとしても勝てないバランスになっています。



ぷよぷよはシンプルが故に奥深い、といったゲームですが、
LoLは難解で複雑だからこそ駆け引きが面白い、といったゲームです。
対極にあるゲームですね。





2、LJLとは何か




このゲームの略称のLoLと似ていますが別物です。


正式名称は「League of Legends Japan League」といい、
これが日本における、LoLのプロリーグになります。


ぷよぷよでいうチャンピオンシップですね。
野球のセ・リーグ、パ・リーグみたいなものです。


日本における、と書きましたが、
実はこのようなプロリーグが世界各国に存在しており
各国のリーグを勝ち抜いて優勝したチームに、世界大会への出場権利が与えられます
ゲームで世界を目指す、とても夢がある話ですよね。





3、LJLの進行について





ざっくりとLJLの流れについて、
今年の春シーズンルール準拠で解説します。


LJLのシーズンは年2回に分かれており、
前半と後半でそれぞれ優勝チームを決めます。

現在LJLには8チームが所属しており、
ジャパンリーグという名前の通り所属チーム同士で総当たり戦を2回実施します。

そこで勝数上位6チームにプレイオフの権利が与えられ、
プレイオフでは変則トーナメントで優勝チームを決めます。


LoLはだいたい1ゲームの時間が30〜50分
基本は1試合1本先取(Bo1)ですが、
順位を決めるなど重要な試合になると、3本先取(Bo5)といった試合形式もあります。

1ゲームが長いのに最大5試合もやるとか頭おかしい


シーズンが始まるとほぼ毎週のように土日どちらかで試合を行なっています
時間は13時ごろから22時すぎまでやっていて、生配信もされています。

youtubeなどでも後から動画がupされるのでそちらでも見ることはできます。
最初に貼った画像は公式で確認できる試合予定ですが、戦績などもすべて確認できます。


ここまで読んだ方ならお気づきでしょう。


ぷよぷよとは規模が全然違います




4、ぷよカップとLJLの違い


ここで、ぷよカップとLJLの違いについて述べていきます。


大きく違う点は次の点です。

・実況解説司会の充実度と完成度

・試合数と時間の多さ

・大会の目的の明瞭度


・プレイヤーのゲームデータの表示の有無

・演出の丁寧さ



順番に見ていきましょう。



・実況解説司会の充実度と完成度


ぷよカップでは、司会進行+プロ選手の実況兼解説、の2名です。

チャンピオンシップでは司会進行が2名になります。
実況解説役は持ち回りで、1大会につき3名前後でしょうか。
実況解説はほぼ兼任しているような状態です。

(チャンピオンシップは2019年12月大会、以下チャンピオンシップと記載するときはこの大会を参照)


(司会進行+実況解説役のプロプレイヤー)



対してLJLは全体の司会進行×2名(+解説1名)、
それとはまた別に、実況と解説の2名×3組の計6名が持ち回りで試合の解説をします。

1試合ごとに実況解説の組み合わせは変更されます。
試合が始まる前のタイミングで司会進行から実況解説にバトンタッチされます。

(LJLは2020 spring sprit week1、以下LJLと記載するときはこの週のものを参照)


(左側が司会進行2名+解説者、右側が実況解説)


質も実況解説を完全に分業してる分、LJLの方がわかりやすいです。
LJLの実況解説は、もちろん2名ともプレイヤーであり、
しかしながら実況解説のプロと見紛うほどの完成度です。
解説への振り方、実況の盛り上げ、解説の丁寧さ、どれもが素晴らしいです。

サッカーや野球と何も変わらないです。まさにeスポーツです。



私はLoL初心者で、ぷよぷよでいうと3連鎖も組めないレベルです。
加えてLoLは非常に難しいゲームであり、ぷよぷよ以上に知識0で見るのは難しいものになっています。
そんな私でも試合の雰囲気くらいは掴めるようになっています。


対して、ぷよぷよは実況解説の流れがわかりにくく、
また、実況解説が得意なプレイヤーが非常に少ないため
(特に実況と解説の切り分けが上手い人、実況単体で盛り上げられる人が少ない)
完成度は低くなっていると言わざるを得ません

2018年のTGS大会ではプロの実況の方が実況に入ったため、
盛り上げとして大成功だと思いますが、その他の大会は・・・という感じです。





・試合数と時間の多さ


何と言ってもこれでしょう。

ぷよぷよチャンピオンシップでは
16名のプレイヤーが2先2セットのトーナメントを行います。
試合数は15試合です。
配信時間はおよそ3時間程度です。

対してLJLは試合数こそ1日8試合と少ないものの、
その分じっくり試合を見ることができます。
配信時間は先述の通り、およそ10時間程度です。


LoLは1試合が長いため、その選手の特徴が出やすく、
また1日で複数回登場するので、
次はどんなプレイを魅せてくれるのか、と期待が高まります。

対してぷよぷよは人数が多い上に、試合時間が短いので
その選手の特徴が観客にとって把握しづらく、
コアにぷよぷよに触れてないと選手の特徴がわかりません。


こういった意味で、ぷよぷよはプレイヤーを魅せるルールにはなっていないのかなと思います。





・大会の目的の明瞭度


LJLは世界大会に出るための、
日本でLoL最強のチームを決めるリーグです。

そのために最強のチームを決めるためのルールになっていますし、
そのための時間も用意され、
そのための魅せ方が上手いです。


またLoLはプロ候補生をスカウトする大会も別で用意されています
ぷよぷよでいうぷよカップですね。
その大会に応募する条件もなかなかに高く、
応募することがそもそも難しいと言えます。


対してぷよカップやぷよチャンピオンシップは
何をターゲットにしているかがわかりづらいと感じます。

文句なしの実力日本一を決めるためなら、
かつてのACぷよ通のS級リーグのような試合を組めばいいですし、
もっとライトにいろんな人にタイトルを知ってもらいたいなら、
大会の参加者の人数を広げるなどして、裾野を広げればいいと思います。


しかし本来、観客を集めるeスポーツとなりうるのは
前者の上級者によるガチ対戦であって、お遊びのゲームではないということです。


現在のぷよのプロシーンはどちらにも振り切っておらず、
どっちつかずになっているように感じます。





・プレイヤーのゲームデータの表示の有無


これは見てもらった方が早いですね。



(ぷよぷよチャンピオンシップ12月大会より抜粋)


 


(LJL Spring Split week7 game5
 左:ゲーム前 右:ゲームの観戦画面)


LJLでは試合前に左のように各選手のこれまでのシーズンデータを表示します。

上から、
キルデスアシストキル関与率1分間のダメージ量を示しています。

野球でいう打率や防御率のようなものですね。


またゲーム中も専用の観戦画面を使用し、神視点からゲームを眺めることができます。
ゲーム中は各チームの状況がどうなっているのか、
現在表示されている他にも追加で色々情報がでたりします



対してぷよぷよは、LoLよりゲーム中の情報量が少ないとはいえ、
ゲーム画面+顔を写しただけとなっており、
各選手のデータなどは一切示されません

これでは、有名ぷよらー同士の対戦生配信を見ているのとそこまで変わりなく、
「わざわざ大会を見る」という付加価値があまりないように思われます。


せめて、

〇〇選手と××選手の対戦成績は過去何勝何敗で、
その選手は大連鎖、小連鎖どちらで勝つ割合が高いのか、
攻めるタイミングは何秒くらいか、
セカンド成功率、返せる率はどのくらいか


などのデータがあったら対戦に興味持ちませんか?

僕は持ちます。





・演出の丁寧さ


大会を見る付加価値というところで
前項にも絡んでくるのですが、LJLは演出がとにかく丁寧です。




これはLJLの試合開始前の待機背景なのですが、
ここに試合開始までの時間と本日の予定試合が表示されます。

空いている場所には
リーグの結果や、スポンサーの紹介、リーグで起きた神プレイのリプレイ再生など、
待機時間でも飽きさせない工夫が施されています。



対してぷよぷよは基本1枚絵です。



どちらがいいかは明白ですね。



また、LJLでは映像での演出のクオリティが高く、
ちょっとしたカットインを挟んだり、
試合でもいいプレイがあるとリプレイを挟んで解説をしたりします。
野球でホームランを打った時のあれです。


そしてLJLだけではなく、実はゲームの方からも演出を試みていて、
LJLの試合を公式サイトで観戦するとちょっとしたゲーム内アイテムがもらえたりします。

それでBEめっちゃ稼いだ


ぷよカップではそういった「らしい」演出があまり見受けられない気がします。

もちろんゲーム性も内容も全然違うタイトル同士ですが、
ぷよぷよ独自の「らしい」大会を作り上げていって欲しいなと思います






5、よりよい競技シーンにしていくためには


ここまでLJLとぷよカップを比較してきましたが、
プロシーンとして、e-sportsとして、成立しているのはLoLだと言えます。


日本国内において知名度は、圧倒的にぷよぷよの方が上です。
LoLを知ってる人の方が珍しいでしょう。

でもプロとしての環境を見た場合、圧倒的にLoLの方が上です。
大会のクオリティに限らず、生活、規模、その他諸々。

LoLの方が観戦に必要な知識量は多いです。
気軽に初見の人が見るというレベルを超えています。
しかしながらLJLでさえ同時接続2万超え世界大会ともなると数千万の人が観戦する規模です。

それは大会のメイキングがうまいからでしょう。


ぷよぷよはいまだ模索段階にあると言えるでしょう。

私個人、ぷよぷよの公式大会はユーザー大会の延長でしかないと感じています。
ユーザー大会の延長のような大会を見てもプロがどうとかあまり思えません。


まずは、大会のクオリティを上げるのが最善だと思います。
今できる範囲に限っても、やれることはたくさんあります。


ぷよぷよはその知名度を生かせれば、いい大会を開けます。
クオリティを上げて観客を集められればもっといい大会になります。


SEGAの方、よろしくお願いします。



6、まとめ

私は初めてLJLを見た時衝撃を受けました。

今までe-sportsのこと何一つ知らなかったんだなと思い知らされました。

そこにいたのは紛れもないプロ。そしてe-sportsをしている。

ぷよぷよなんてちっぽけなタイトルに過ぎないんだ。

それほどまでに強い衝撃でした。



ぷよぷよのプロシーンしか知らない方は一度、見てみることをおすすめします。
初めてのLJLがおすすめです(知識0でも大丈夫です)。

https://www.youtube.com/watch?v=lJHaoW9COVo&t=67s


 
更新日時:2020/03/25 02:41
(作成日時:2020/03/25 00:14)
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