スタッツに関する記事を作成していたのですが、
以前の記事の追記で作っていた物を出してしまったので、その代わりに別の角度から新しく記事を書いてみようと思います。
この記事は以前の記事の続きのようなもので『
スタッツについて考えたこと(雑記)(by null_unpoint さん)』や『SEGA公式大会に表示されていたスタッツ』の影響を色濃く受けつつ、具体的に
どんなデータが出たら視聴者は興味を持ってくれそうかというのを私なりに考えたものになっています。
興味ある人は是非お付き合い下さい。
なお、
ここでは個人データのみの出力形式を考えてみることとします。
最強リーグのようにある程度対戦相手が決まっているものは、多分
対戦相手との相性データみたいなのは出した方がより伝わるとは思うのですが、それはまた別に機会があればということで。
(以前の記事の追記にそれっぽいものは一応出してみましたけれども)
あと、
「こうしろ」的なものじゃないことは先にご留意下さい。
現状では
視聴者が見て楽しめる物が一番の正義だと私は考えており、別に正解があるものではないと思っています。
あくまで私はこんなことを考えてみたということで、何かの参考にでもして頂ければ幸いです。
([]の中に表示例として具体的な数字を入れましたが、あくまで適当な例です)
◆勝敗 [15勝13敗]
基本ですね。
その大会においての試合ベースで見た成績(通算なり前回なり期間中なり)は載せるべきでしょう。
◆本数ベースの勝率 [57.2%]
基本の勝敗はかなりザックリしていますが、こうして
本数ベースにすると具体的な強さがより伝わってきます。
何勝何敗みたいに出力してもいいと思うのですが、通算にすると184勝135敗みたいにあんまりピンとこなくなってしまいそうなので、出力する目的と照らし合わせて(具体性のある強さの強調)あくまで勝率だけの表記の方がいいのかなと思いました。
◆基本土台 [先折りGTR、弥生時代]
こういう情報もあった方がいいと思いました。
最強リーグなんかは使用率まで表示していましたが、多くのプレイヤーはそんな何種類も土台を使っている訳ではない気がしますし、私的にどの土台をどれくらいの割合で使うかという数字にはそんなに興味が向きませんでした。
なので、こういうのはメインで使っているものが1つ(ないし割合の多い複数)分かればいいのかなと思い、こういう表記にしてみました。
◆(開幕)全消し戦勝率 [52.3%]
本来なら後述する
『試合内容別勝率』に分類して表記出来るものですが、色々と兼ね合いを考えた結果別表記にしました。
受け手が直感的に『全消し戦だ!』と結びつくのがこの項目になります。
全消しが直接勝敗の原因にならなくても含めますし、互いに全消し即消化して何も起こらなかったみたいな試合もカウントしますが、片方だけ全消し取ったとか、開幕以外で全消し取ったみたいなのは含みません。
何かの能力を測るとかではなく、
あくまで受け手が『全消し戦』として認識している物によせて定義しました。
『この人は全消し戦が強い!』みたいなのがデータとして分かればな、と。
◆速攻指標 [11.6 - 8.6]
2つの数字は
速攻で試合を決めた割合と
全試合の中で速攻を試みた割合です。
分かりやすく言うと前者は
『この人はどれくらい速攻で勝っているのか』で後者は
『この人はどれくらいの頻度で速攻するのか』です。
速攻を戦術としてどの程度使うか分かったら面白そうだなと思いつつ、SEGA公式スタッツの『早期決着力』みたいなのから着想しました。
具体的に、前者の
『速攻で決めた割合』は『速攻が直接勝利に結びついた試合 / 全勝利試合数』から算出します。
後者の
『全試合の中で速攻を試みた割合』は『速攻を試みた試合 / 全試合数』から算出します。
速攻の定義は
『開始○秒以内に1段以上のお邪魔を発生させる連鎖を放つこと』みたいにすれば、ぷよらーが思っている『速攻』によせることが出来ると思います。
○秒は色々試合を分析して中盤に入りそうな辺りの秒数を見てから定義するといいでしょう。
知りませんが10秒くらいになるんですかね。
両数字とも単位は%になりますが恐らく数字が低くなりピンとこなさそうなので、あえて単位をつけず指標みたいな感じでボカしました。両者で分母も違いますしね。
前者は速攻のエグさ、
後者は速攻の頻度とすると伝わりやすいかもしれません。
なので前者が高く後者が低いプレイヤーは『速攻で勝ちに来てるけど、その頻度は低い』となります。
反対に後者が高く前者が低いプレイヤーは『頻繁に速攻仕掛けてくるけど、それが直接勝ちに結びついている訳ではない』となります。
いずれも平均値が分からないと全くピンとこない数値なので、偏差値みたいにすると分かりやすくなるとは思うのですが、偏差値は個人1人のデータで算出できるものではないので、ここではとりあえずこう表記しました。
とは言え、数字に見慣れて平均が想像出来るようになれば、多分偏差値なんかにしなくても十分伝わると思います。
◆対応精度 [70.1%]
どれくらい対応がうまいかを表します。
具体的に『(分母の場合のうち)お邪魔が自陣に降らなかった回数 / 自陣にお邪魔が予告された回数』から算出します。
例えば『相手が催促→こっちが対応で返す→相手が更に対応で返す→対応出来ずに自陣にお邪魔が降る』みたいな一連のやり取りがあれば、それだけで1/2と記録されます。
最初の対応はお邪魔が降らなかったので成功判定、でも次の対応は失敗しているので、計2回入った予告のうち1回成功って意味ですね。
これで対応力は何となく測れるとは思うのですが
『お邪魔1,2個だから対応しない』みたいなケースが結構頻繁に起きるんですよね。
また、この定義では
『返しきれはしなかったけどお邪魔1,2個でほぼ相殺しきった』みたいなのも、お邪魔が降ってしまえば対応失敗という判定になってしまうんです。
それを持って対応失敗と判定するのは何か違う気がしています。
なので
『お邪魔1段以上降らなかった回数 / 自陣に1段以上のお邪魔が予告された(相手の連鎖でお邪魔が1段以上発生した)回数』みたいにすると、思っている対応力によってくるのかなと思います。
ただそれだとmomokenさんみたいに
『意地でも自陣にお邪魔を降らせない』みたいな対応してる人の能力が拾えないのでどうなのかな……と。
いっそ両方算出して、速攻指標みたいに数字を2つ並べて出してしまってもいいかもしれません。
似通った数字になって個性が出ないみたいな感じならどっちかに絞る必要が出てきそうですけれども。
ただこれ、
手動で記録していくのが結構大変そうです。
ゲームにプログラムとして埋め込む形での記録なら結構簡単に出来そうですけれども、映像認識みたいなのだとどうなるんですかね。
その辺知識がないので分かりません。
◆見切り力 [23.7]
ザックリと
『催促本線に関わらず先撃ちを刺して勝つ能力』です。
こっちから仕掛けて刺す=相手の状態の悪さを見切っているということなので、そんな間違ってはいないと思います。
なので、もちろん対応されて刺さらなかったものは含みません。
また、私が定義している大連鎖(12連鎖以上)のものも含まない方が良いと思います。
大連鎖の場合『相手の連鎖を見切って撃った連鎖』とは言えない気がするので。
算出方法は色々と考えられますが『先に仕掛けたものがそのまま刺さって勝った試合 / 全試合』が一番シンプルでしょう。
プレイヤー自身の勝利パターンの中で特に『先撃ちを刺して勝つ』パターンが多い人を『見切り力が強い人』とする場合は分母を『全勝利試合数』にすればいいのですが、どっちかって言うと
見切って勝つ力もその人の強さの一環という角度から捉える方が自然な気がするので、勝利数に応じて高くなる方を選んでみました。
↓何言ってるのか全然分からないって人へ↓
『先に仕掛けたものがそのまま刺さって勝った試合 / 全試合数』で算出するか『(同) / 全勝利試合数』で算出するかの話です。
『上級者だけど見切って勝っているパターンはさほど多くない人』と『中級者だけど勝ちパターンは先撃ちを刺して勝ってることが多い人』で、どちらが『見切り力』としての数値が高く表示(評価)されるべきか、というような話をしています。
前者はぷよそのものの実力が高いと数字も自然と高くなってきますが、後者は弱くても強者以上に数字が高くなり得ます。
私は前者の方がしっくりきたので、とりあえず前者を選びました。
◆試合内容別勝率 [下記参照]
以前の記事で書いたものを参照して下さい。
あれから少し考えてみましたが、まだ改良の余地はあると思いましたのでそれをちょろっと書いてみます。
前は全ての試合を
『序盤・全消し、中盤・潰し、終盤・本線、大連鎖、セカンド、乱戦』の6パターンに分類しましたが、
あれも出したいこれも出したいが入り交じりすぎて何だか訳分らなくなっていました。
そこから『全消し戦』と『序盤速攻』を外して(他の指標から測ればいい)みたことで、少しマシになった気がします。
改めて分類した結果がこちらです。
○序中盤・潰し
序盤速攻や中盤の潰しで勝った試合になります。
主に中盤戦の指標になりそうです。速攻も含まれますけれども。
○終盤・本線
先撃ち後撃ちによらず12連鎖未満の本線で勝った試合になります。
多分見切り力の高い人の勝率が高くなるような気がします。
○大連鎖
先撃ち後撃ちによらず12連鎖以上の本線で勝った試合になります。
12連鎖というのは私の感覚です。
大連鎖の強さを測ってみたいと思ったらこうなりました。
他の出し方、例えば平均火力とか最大火力みたいなのだと『大連鎖が強い』と結びつけるのは難しいのかなと思いました。
○セカンド以降
セカンド以降の勝負にもつれた時に勝った試合になります。
時間内で如何に効率良く連鎖が組めるかみたいな指標になりそうです。かなり雑ですけれども笑
○乱戦
全消しのお邪魔を互いに受けた時や、セカンド以降など両者土台が崩れお邪魔も降っていて一時戦況が拮抗しているような状態から勝った試合になります。
何かしっくりこない項目なので外そうかとも思ったのですが、こういう試合展開になった時って多分『潰し』の技術で勝っている訳でもなく『本線の火力』で勝っている訳でもない、結構特殊なケースだと私なりに感じたので残しておきました。
まだこの分類で分類作業をしていないのでしっくりくるかは分かりませんが、おおよそ上から
『潰し力』『判断力』『大連鎖力』『時間内連鎖構築技術』『堀りとかアドリブ力みたいなの』が
色濃く影響する項目になっているような気がするので、割と私のやりたいことは出来ている感じはしています。
こういう分類が出来ればプレイヤーの得意戦術?や試合傾向、弱点など色々引き出すことが出来るので、私的には結構ワクワク出来ます。
詳しくは
以前の記事を参照してみて下さい。
ちなみにですが、勝率を出すと大体40~60%くらいになりそうなのでレーダーチャートにした場合視覚的に一目で強い弱いがハッキリ見えてこなさそうな感じを受けますが、それは別に40~60の部分だけ拡大すればいいだけの話なので、こういう強さを測れる数値はレーダーにするとワクワク出来てよりいいのかなと思います。
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とりあえず今思いつくのはこんな所で。
こういうのって掘れば掘るほど興味深いものが出てきそうな気がしますが、そもそも私のぷよの実力がないので『どういう捉え方をすればより精度の高い有用なデータを導き出せるのか』という発想が出てきませんでした。
それでもSEGA公式で出している要素は大体カバー出来たかなと思います。
(まぁ、その捉え方をパクったからなんですけれども)
ちなみにこの記事を書いたきっかけなんですが、実を言うと私的にSEGA公式大会で出されていたデータは
めちゃくちゃ面白くて大満足できたのですが
「これでいい、これが一番じゃん」とはならなかったんです。
多分他の視聴者のみなさんも多くの人があれで大満足だったと思うので、データを出した意味合い的には大正解だと思います。
ただ
数字厨としてはやはり具体的な数字も見てみたかったんです。
何も知らない人に説明するとき『ザーボンさんは強い、フリーザさんは超超超強い』っていう表現でも伝わるとは思うのですが、『ザーボンさんの戦闘力は25k、フリーザさんの戦闘力は530k』と数字で具体的に表してくれた方が私はピンと来ますし好きなんです。
なので、その僅かな不満というか
私の『数字が見たい』という欲望をそれとなく解消してみようと、この記事を書いてみたのです。
これも実際に最強リーグなどからデータを集めて数字を出してみたかったのですが、作業量がかなり多く大変だと思ったので断念しました。
断念はしましたが見てみたい感じは強いので、もし良かったら
どなたかこの記事にある指標からデータを作ってみてください。
この記事にそれとなく定義&算出方法を載せたので、多分誰でもデータは記録できると思いますし算出も出来ると思います。
出来上がった物を記事にまとめてくれれば、
私が必ずいいねを押しに行きます。
物凄い大変な作業をしてたったそれだけです!やったね!
記録を取っていくコツは「自分の主観全開で判定して良くて、迷ったらみんながこれをどう思うか(想像多数決)」で適当に記録していくことです。
ぶっちゃけ出力してしまえば、そんな細かい判定なんて誰も気にしませんので。趣味でやる分には、ですけれども。
やってみようと思ったどうかしている人は、是非コメント欄か何かで私に知らせて下さい。
分からないことは全力でサポートします。
あと、冒頭でも言いましたが、別にSEGA公式のスタッツに数字を載せろと言っている訳では全然ありませんよ、念のため。
数字を載せるにもメリットデメリットあると思っていて、色々なことを考慮すると
(対象にしている視聴者やスタッツにどの程度重きを置くかとか、感触を見てみるとか)現状SEGA公式大会では多分数字を載せないあの形が一番ベストなのかなと私も思いました。
SEGA公式で表示されていたスタッツって物凄く直感的で良く伝わってくると私は思ったのですが、あれって単純に導き出すことは出来ないと思うんです。
中身はブラックボックス(どういう計算式で出されているのか受け手は分からない)でしたが、それを表示して説明すると煩雑になって嫌悪する視聴者(別にスタッツ見に来た訳じゃねーよみたいな)も出てくるんじゃないかと思いました。
なのであのSEGA公式でのスタッツの出し方はとても合理的だなと思いましたし、あれはあれでベストだと私は思っています。
お前何様だよみたいに上からで本当に恐縮ですが、「スタッツでは数字を出すのが一番だ」みたいな記事だと思われない為に。
それとは別に
数字厨が数字を出すとなった時にどういう要素を出すのか――というのをこの記事でやってみただけであって、別に他意はないというのは、どうか取り違えないで下さいネ。
こんにちは!私は最強リーグのスタッツを集計しているものです。
前回、今回の記事ともにとても面白く読ませていただきました。
今後のスタッツ分野の発展のためにも、記事を読んで思ったことをコメントさせていただきます。
(全て言及すると長すぎるので、特に「速攻」「対応指標」「内容別勝率」についてです。また仰るように最強リーグは各対戦にフォーカスしているので、見当違いな部分があったらすみません。)
【速攻】
特に速攻を試みた割合は、「ある選手が何試合に1回速攻を仕掛けてくるか」みたいな指標が良いなと思いました。公式大会のような短期決戦だと視聴者側も速攻を意識できると思います。割合が少なすぎる懸念もありますが、出してみたいですね。最強リーグではより速攻が少ない傾向にありそうなので、「速攻もある」選手の特徴が出るようにできないか、思案してみたいところです。
【対応精度】
これまでやってきた感想ですが、対応の数値化が最も難しいです。特に技術の問題が大きく、画像認識でおじゃまのやり取りを正確に判断するところが課題で現状諦めの状態です。仰る通りゲーム内だとハードルが下がるのでそちらに期待するか、有識者求む…!といったところです。
【試合内容別勝率】
「先打ちって過小評価されてない?」といった考えを元々持っており、試合を分類を「先打ち」「後打ち」から始めたので最強リーグでは今の形式になっているのが実のところです。とはいえ「先打ち」「後打ち」は多様な展開を含んでしまうので、本当の意味で試合内容で分類するならgesoir91さんの定義のほうが直感的な気がしますね。最強リーグの生データは全て数値化して記録しているので、余力ができたらこの分類分けをしてみたいなと思いました!
長くなってしまいましたが、他のぷよらーの方のご意見を聞けるのは非常に参考になると感じます。大変勉強になる記事、ありがとうございました。
最強リーグのスタッツ集計されているかたにコメント頂けて、とても嬉しく思います♪
速攻の「ある選手が何試合に1回速攻を仕掛けてくるか」という出し方は目から鱗でした。
何%の確率で仕掛けてくるかよりも、何試合に1回の割合で仕掛けてくるかの方が確かに直感的だと私も思いました。
ただ私の出し方だけで考えた時、基本的に『数値が高い方が凄い、多い』ものになっているので、低い方が頻度が高い表し方になるのがちょろっと引っかかりますね。
なので私が出すとしたら『決着力(記事にある速攻指標の前者の部分)』の部分を捨てて数字を1つに絞り、例えば『速攻傾向:5.8/試合』みたいに単位をつける出し方にするかもしれません。
対応の指標について、実は私の考えた定義でちょろっとだけカウントしてみたのですが、結構むちゃくちゃになりました笑。
それでも、ガチって測ってデータが増えれば結構精度は出せるんじゃないかと思っています。
結構揺れがある感じなので、かなりの数計測しないとそれなりの精度は出せないとは思いますけれども。
ただ、おっしゃる通り手動での計測がかなり面倒なので、この定義でやっていくとなると私だったらちゃんとお金をもらわないと出来ない領域だと思いました。
何か他に良さ気な方法思いつけばいいんですけれどもね……。
今回のスタッツで(上位層は)先撃ちが有利と分かったのは、実は私の中では結構大きなことで(ぷよは後撃ち有利と言われてきていた為)スタッツとmokkun393939さんの目の付け所が良かったんだなと感心しています。凄い!
ただそれって個人の傾向と言うより全体の傾向として出ちゃった感じはしますよね。
もちろん、そんなのデータを出してみないと分からないことなので、それを受けてどう改良していくかって話なんですけれども。
既にmokkun393939さんも改善を考えられている様子で、これからも本当に楽しみにしています♪
もし私の考えた指標が参考になるようであればいくらでも拾って頂いて構いませんし、聞きたいことがあるのであればいくらでもお答え致します。
最強リーグ、スタッツともども楽しく拝見させて頂いてます!
mokkun393939さんの頑張りでより一層多くの視聴者が楽しむことができますよう><