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ぷよぷよ最強リーグ 人類には早すぎたエンタメ-③無料に慣れすぎた我々

by
Notchi
Notchi
説明不要の大舞台、ぷよぷよ最強リーグが打ち切りになってしまいました。
僕はここに、ぷよ界に限らず日本社会が抱える課題を見たので共有します。

本説は以下の3章立てになっています。

①ねぎらいの言葉
②もはや仕事の域すら超えている
③無料に慣れすぎた我々



③無料に慣れすぎた我々

我々は、トップ選手達の、想像も及ばない努力のほんの一部と、その最外殻の試合内容を見ているに過ぎません。
そして、スポーツ選手みたいにハァハァ汗をかく行為だけが努力、練習、仕事ではありません。

言い換えると、汗をかいてないからそれは努力、練習、仕事とは言わない、遊びだ、と思っていませんか?
悪い言い方をすると「e-sportsとか言ってもしょせんはゲームっしょ?」みたいな風潮を根強く感じます。

これは僕がそう感じているだけではなくて、業界としてもまだ未成熟だと思える根拠があります。


まず公式大会の賞金。
生活を犠牲にして得られる対価として見ても、大企業の出す予算として見ても少なすぎる。


②章でも触れましたが、トップ選手達の努力・生活はプロボクサー並みです。

ボクシングの世界大会というと、億のお金が動く舞台です。
プロ野球も本質は同じで、まだプロでもない若造の甲子園ですら、観戦はビジネスなのです。
それと比べると、e-sportsは人類には早すぎたエンタメだったと言えるでしょう。
(少なくとも日本社会には早すぎたことは間違いない)


トップ選手達がプロボクサーのように億もらえれば、話は全然変わったかもしれません。
現実、そこまで大それた額ではなくても、もう少しでも報われていればやはり話は変わったかもしれません。


ぷよぷよ最強リーグは、発足当初、選手がちゃんと報われるようにという素晴らしい理念を掲げていました。
それが変わったというわけではなく、何にせよお金が集まらない。
(クラウドファンディングも、滑り出しは好調だったものの2回目は目標金額未達でかなり苦戦していた印象)

当然のことですが、お金というものは無いところから湧いて出るわけではありません。


我々にできることは、支援、シンプルにただそれだけです。
心が動いたことへの感謝を表明し、払ってもいいと思える対価をリスペクトをもって払う、それだけです。


世の中、無料があふれています。

我々は野球の試合をテレビ中継で(受信料を払っている人も多いかもしれませんが)無料で観られます。
あらゆるスマホゲームが基本プレイ無料、SNSもコミック読むのもポケットティッシュもぜーんぶ無料。

そして、その無料に慣れすぎてしまい、いちいち感謝することがなくなってきました。

また、無料でなくても、当たり前と思えることに感謝する人が減ってきているように感じます。
電気水道ガス携帯使えてアタリマエ、だって金払ってんだから、通信障害停電ふざけんな!
給食費払ってんだから「いただきます」なんか子供に言わせるな!
街中で人だかりを覗いたら大道芸やってて、見てて愉しかったけどお金をせびるとスーッと人がはけるやつ。

お金を払うという行為を、"極力やりたくない嫌なこと"だと捉えているとそうなってしまうのでしょう。
"遊びでやってる""好きでやってる"と思っていることに対してお金を払う気にならないのかもしれません。

しかし、好きでやってんだからと言って対価を払わないでいると、なーんの娯楽もない世の中に一直線です。
苦労してツラいことして初めて"仕事"だ、というのは苦労の自己目的化、昭和の洗脳です。

これはもう、国中に蔓延したデフレ感情なので、一企業一業界がどうこうできる話ではありません。

また、別の視点から言うと、クラファンの手数料やYouTubeスパチャの中抜きはエグい。
じゃあ直接寄付すれば良いのかというと、そこも贈与税とか関係ない奴が出しゃばってくる。
これも格差社会の搾取構造的な話なので、一企業がどうこうできる話ではありません。

我々にできることは、身近なところから、思い立ったらすぐ行動する、ただそれだけです。
更新日時:2022/10/03 17:44
(作成日時:2022/10/03 16:59)
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