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不定形土台の活路 ~GTRには展開のバリエーションでマウントを取れ!~

by
rohto4
rohto4
こちらは #ぷよらーアドカレ2025 23日目の記事になります。
 
はじめに

ぷよのエンタメは不定形にありと提言し、トップ層にGTRが蔓延る現状に喝を入れるための記事です。

GTRが”主流”という言葉に留まらず、”組んで当然”という空気になってから久しく、
それはプロぷよらーやおいうリーグなどのエンタメ最前線を走るコンテンツなどでも同様です。

しかしそこには、大多数がGTRを使い、その得意分野である大連鎖勝負をするという前提に成り立っている駆け引きがあり、
対人戦術を主軸に考えたとき、GTRは常に最善ではないと考えています。

”相性・戦略がうずまく殴り合い”に興味がある方、”人とは違う事がやってみたい”という方は、是非お付き合いください。

自己紹介
rohtoと申します。
win98盤ぷよ通で入門し、断続的にプレイしているぷよらーです。

鍵・階段で義務教育を終え、なんでも組むアグレッシブなスタイルを特徴にしていました。
ぷよスポ発売以来連鎖力の不足を感じたため、4年間ちまちまやって1000万点TA93分台を達成しました。
この安定感を手にしたことに一旦満足して、再度不定形と持論の証明に臨んでいます。

伸ばし・セカンド・攻めが得意で、中盤の後半~終盤は比較的苦手です。
Switchレートは約3250・最高3469です。

便宜上不定形と呼んでいますが、様々な形・頻繁に見られない形という意味を指していることが多いです。


目次
  1.  提言
  2.  戦略の前提
  3.  GTRに対する見解の整理
  4.  戦略・土台の組み立て方
  5.  有利を取るための戦術
  6.  まとめ
  7.  番外テーマ


 
1. 提言

・GTRは万能とは程遠い
・不定形を使いこなすことでその弱点を容易につくことができる
・狙いを持った形が試合展開をけん引する
 
 
2. 戦略の前提


以後、左図を不定形右図をGTRと呼びます。右上のぷよは左からツモ・ネクスト・ネクネクです。

- 前提図1(不定形成功図)

前提図1は、開始から16手ツモった盤面で、攻撃を見据えた不定形と、無防備に連鎖を最大化したGTRです。
この対面だと、不定形が左上の2ダブで催促し、GTRが青を付け足して8連鎖を直発火した局面の不定形側の勝率が8割程度の想定です。
GTRが20,540点に対して、不定形は大体26,000点~40,000点程度の伸ばしが成功させられるでしょう。

   

- 前提図2(不定形十分図)

前提図1と比較し、GTRが1連鎖分中盤に寄せた形です。
GTRはキーぷよの青を置くと本線しかなくなってしまうため、基本的には置きません。
青を置いた場合、黄色発火2連鎖で不定形良し。(そもそも置かせた時点で不定形良し)
青を置かない場合、ツモ順の制約が大きく、2トリの刺さる確率が7割程度のため不定形十分とします。

 
   

前提図1と前提図2と同様に机上論として、GTRが4連結をベースにした連鎖力重視の展開をしてしまった場合、
不定形から見て、22手くらいまでは勝率の高い行動が用意できるイメージです。
一方で、GTRは、24手ツモれたら、連鎖力をさほど落とさなくても対応含めた盤石な形が構築できるというイメージをベースに戦術を組み立てます。


次に失敗例です。

- 前提図3(あまり頻出しないGTRの理想図)

前提図1と比較して、GTRが2.5連鎖分土台上部を優先して組み、なおかつ連鎖数より中盤への対応手を優先しました。
これは2ダブでの攻めから伸ばしを見せながら、単発への中盤耐久力と本線力を兼ね備えており、かなり驚異的な形という認識です。
しかし、GTRが目指す序盤手順では、ここまで中盤に寄せることは基本的に想定していませんし、多くの場合ではツモがかみ合わず再現できないとします。

  
 

- 前提図4(不定形が中盤に寄り過ぎて、即本線発火されると危険なケース)

前提図2と比較して不定形が中盤に寄せすぎて、安定行動をとられただけで危険なケースです。
どちらから仕掛けてもキーぷよの青を置かれて即発火を保持されるだけで危ないです。
また、置かれた後の場合のリカバリも難しく、数手後には仕掛けどころを失って連鎖力で大差がつくため、不利とします。

  

 
3. GTRに対する見解の整理

上記イメージを共有したところで、私のGTRへの見解を列挙します。
  ①連鎖力を狙うのに適した土台
  ②優先度を工夫しない限り序盤の対応力に欠ける
  ③盤面が進むほど隙を減らす工夫が容易となる
  ④柔軟性が低いわけではないが、有利展開を取る行動がパターン化されている
  ⑤ツモ順に大きく展開を左右される
細かい点は挙げませんが、明確な弱点は下線部です。
 
4. 戦略の土台

戦略の肝を全試合共通した形で表現すると次のようになります。

 自発的な狙い筋の成立を狙ったり、相手の狙い筋を潰すことで、大局的あるいは断面的な有利を取る

試合に応じて作戦を定め、試合展開をコントロールしましょう。

不定形に有利な点がないわけではありませんが、単純に連鎖を組み進めていった中盤の後半以降で
やはりマンパワーで手順整備されたGTRを使うのとそうでないのとでは、試合を通した安定感の形成に差が出ます。

すなわち、23手目までに有利局面を作る or 相手の盤面を崩す or 決着をつける ことが戦術の目標となります。
逆に言うと、24手目までに平凡に進んでいき、GTRに盤石な盤面を作られてしまった場合、不定形側は不利を意識します。
また、戦略目標が達成できない場合、連鎖力に寄せたりすることを視野に入れます。

次に、戦略目標を達成するために取ることのできる行動や、勝ちに繋げるための戦術を挙げます。
 
 
5. 有利を取るための戦術

不定形を使用した際に、連鎖力勝負以外で用いる戦術を列挙していきます。実践図はいつか書くかもしれません。
連鎖力勝負を基礎としているGTRに対し、序盤から狙いを切り替えて戦う不定形という手段を用いることで、
これらが選択肢として有効な範囲に入ってくると思います。

 序盤勝ちを狙う
  戦術A. 最序盤の”埋める”攻め
  戦術B. 序盤の”潰しきる”攻め
  戦術C. 全消しを逃さない

 中盤での潰しを狙う
  戦術D. 連携・割込みを狙った連撃
  戦術E. 相手の単発に合わせた2連鎖マルチ

 中盤での展開有利を狙う
  戦術F. 崩しによる対応を視野にいれ、中盤リソースを大きく見せる
  戦術G. 組みなおしのための催促、整地による催促
  戦術H. 相手の2連鎖に合わせた3連鎖マルチ~6連鎖程度の直発火

 終盤
  戦術I. 連鎖不確定部分を大きく使い、催促を大きく撃つ
  戦術J. 威圧・単発などからの撃ち逃げ
  戦術K. セカンドの先撃ち・大きい催促を主砲の点数計算に入れる

上記戦術を眺めると、本線を発火するための試合ではなく、副砲と主砲の境界を意識せずに使用し、勝ちを狙う戦術が多いと思います。

ぷよぷよでは、仕掛けに適切な量に絞ってアクションするという基礎的な動作の難易度が非常に高く、
これができない場合に、即死を防いで別の択を用意するということが極めて重要です。

主流なGTR、ひいては現在使用されている連鎖の評価基準として、暴発はしにくい方が良いというものがあります。
これは前述の、別の択を用意する難易度が高いという事です。
私は、連鎖を暴発させられるポイントは、意図的に作る分には多い方が良いと思っています。

概念的な話をすると、GTR同士のミラーマッチでは、相手を1枚上回ること=持ち札上の有利という結果につながる事が多い印象ですが、
私が不定形を使用する際に気を配っていることは、用意する手札のバリエーションです。
可能であれば2枚上を優先して選択し、伸ばしのレンジの長さで勝負するイメージです。
 
6. まとめ

・GTRのテンプレ系は手を進めると強いが、序中盤の展開図それぞれには明確な弱点がある
・弱点を狙われたGTRは、多くの試合で連鎖力を落とす選択を強いられる
・不定形を使用することで、序盤から狙いを持った行動をとることができ、その結果として展開有利を勝ち取ることができる
・不定形を使用することで、連鎖力勝負以外の様々な勝ちパターンを視野に入れることができる


それでは不定形やっていきましょう。

 
7. 番外テーマ

私自身の連戦勝率を上げるコツとして意識しているものの、論点の単純化のため削ぎ落さざるを得なかったテーマがいくつかあります。
フォーカスしたいポイントから外れてしまうために泣く泣く省略しましたが、今後書く機会があれば優先して投稿しようと思います。

・有利を取るための戦術
・相手の序盤手順を乱すまでのもうひと工夫
・勝率計算の要素
・序中盤で撃たせた際の伸ばしの方法(言語化が難しそう)
・不定形で10万点確保するための具体案
・中盤の後半~終盤入口にかけた柔軟性を確保し、試合展開を絞らせない
・連鎖を確定させない強みとその考え方
作成日時:2025/12/23 22:16
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