『ADDIEモデルに学ぶ~』の記事への感触が良く、調子に乗った
最終更新 19/07/10 8:00
前回は教える側が『どのように組み立てていくか』という話がメインでした。
それを教わる側も知っておくと心が穏やかですよ。という文脈でしたね。
今回は『できない…』から『できる!』までのステップを説明します。
目次
- 学習の5段階とは
- 学びの4段階
- 最終の5段階目
- 適用例
- おわりに
1.学習の5段階とは
学習者がスキルを習得する際に通過する4つのステージと最後に到達するステージのことです。
※単純に学習の4段階とする場合もあります
■教育者が『学習者は今このステージにいる』ということを認識している
⇒現在のステージにマッチした内容を教育したり、教材を用意することができる
⇒次のステージへ進むための内容を教育したり、学習者の長所短所の把握をすることができる
■学習者が『自分は今このステージにいる』ということを認識している
⇒自分のスキルがどのくらいの段階で何ができるのかを理解できる
⇒1段階上のステージに上がるために、今足りないスキルが何かを意識しながら学習ができる
ぷよぷよに限らず、『自分は何ができていて、何ができていないのか』を知ることは大切です。
これを理解できずにステージに合っていない学習をすると、時間を無駄にしてしまいます。
何ができていないかも分からずにがむしゃらに練習してもそもそも練習にならないですからね。
2.学びの4段階
学習者はスキル習得の中で下記の4段階を通過すると言われています。
■無意識的無能
『知らないしできない』という状態。
入社したてで、やるべきことをそもそも知らない、ガチ新人の状態
■意識的無能
『知っているができない』という状態。
研修も一通り済んで、やるべきことは分かっているが、上手くできない3ヶ月目社員の状態
ちなみに学習者にとってはこの時期が一番つらいです。
教育者としては、この時点での学習者のスキルを見極め、
適切な指導や課題が出せるかどうかが
腕の見せ所となります。
■意識的有能
『考えればできる』という状態。
現場にも配属され、目的を考え実行できるようになった、2年目社員の状態
■無意識的有能
『考えなくてもできる』という状態。
状況を肌で感じ、やるべきことを事前に察知し行動できるような、ベテラン社員の状態
最後の『"考えなくてもできる"ってなんだ・・・?』という人がたまにいるのですが、
あらゆる経験を積んだ結果、状況に適した行動を自然と取ることができる。
というような意味だと理解してください。
本当に何も考えていない状態とは違います。
3.最終の5段階目
ここは学習者が最後に到達するステージであり、学びの最終段階です。
■無意識的有能に意識的有能
今まで培ってきた無意識にできるようになったスキルを
『意識的に人に教えることができる状態』
年を取って教える側になったときに
『人に教えるとその内容をより深く理解することができる』
『人に教えている中で、まだ理解できていなかったところに気づく』
というのは私と同じ30前後の社会人には共感してもらえると思います。たぶん。
この段階に踏み込んで、後発の人間を支えることが先行者の役割なのです。たぶん。
4.(私が考えた)適用例
■前提
小学生のCさんはぷよぷよのキャラクターがとっても可愛いのでプレイしていましたが
『このゲーム可愛くて最高!でも、全然勝てない!よくわかんない!』
と思っていました。
しかし、Dプロの教えによりCさんは瞬く間に修羅へと成長しました。
その時のCさんの学習の5段階は次のようなものでした。
■無意識的無能
Cさんは『アルルかわいい!』だけでぷよぷよを遊んでいたので
連鎖というものを知りませんでした(無意識的)。
知らないので連鎖を組むということもまったくできませんでした(無能)。
■意識的無能
ある日、CさんはDプロに出会いました。Dプロのパワフルな連鎖を見たCさんは
大連鎖ぷよに目覚め連鎖を組むようになりました(意識的)。
しかし、一朝一夕ではできませんでした(無能)。
この時期はぷよぷよをすることがとても辛く、嫌いになりかけていましたが
Dプロの教え方が上手だったこともあり、少しずつ連鎖が組めるようになりました。
■意識的有能
CさんはDプロの教えを受けながら毎日とこぷよを続けました。
彼女のぷよは常に大連鎖を目指しています(意識的)。
ついに彼女は15連鎖を安定して組むまでになりました(有能)。
■無意識的有能
Cさんはとこぷよでさらに腕を磨き続けました。
今ではどこに置けば効率よく連鎖を起こせるか手に取るように分かり、
経験から導かれた一種のスキルに昇華していました(無意識的)。
彼女は隙あらば対人18連鎖をぶっ放すようになっていました(有能)。
■無意識的有能に意識的有能
Cさんはぷよ界を大連鎖で魅了しました。そして彼女に憧れるプレイヤーも多くなりました。
Cさんは自身の学びから得た大連鎖のスキルを
『言語化し大勢の人に伝えました』
今までCさんが組んでいた大連鎖は局所的には運が絡むものの、大局的にはおおよその法則に
則ったものであり、ぷよ界に新たな大連鎖旋風が巻き起こりました
5.おわりに
誰かに教えてもらうわけではなく、独学で習得する場合も、
『自分は意識はしているができていないのか、そもそもやりたい事を知らない状況なのか』
を知っていることは非常に重要だと思います。
連鎖のパターンをあまり理解していない状態で相手の画面を凝視しても
得られる情報はほとんどないでしょう。
その場合は定型的な連鎖のパターンを知ることから始めなければいけません。
4章で気づいた人がいるかもしれませんが、今回のお話は
『無意識的有能』者の経験をアウトプットし『意識的有能』者を増やすことで
効率よくその分野のスキルの拡散を行いましょう!という話
でもあります。
ですが、現状、そこまで詳しく語れるプレイヤーはごく僅かでしょう。
語れたとしても論文みたいになりそうで、まとめ終わるのにどれだけかかるやら・・。
しかし、そんな『無意識的有能』を持つプロ同士の対戦をインターネット上で
たくさん見られるリーグ戦が企画されすでに何試合か行われています!
第1回ぷよぷよオンラインプロリーグ 戦績表・対戦予定表
みんなもオンラインプロリーグを見て『無意識的有能』をゲットしよう!
(宣伝オチにしないと落ち着かなくなった)