■シルエット理論
シルエット理論は、以下の記事で解説している。
> シルエット理論 ~光と闇~
>
https://puyo-camp.jp/posts/156871
シルエット理論を一言でいうと、
「土台の形(シルエット)を
知っている形にすることができれば、それ以降は
知っている積みがそのまま使える。」
ということ。
そこで、今回は
「知っている形」を増やして、簡単に
連鎖のレパートリーを増やす方法を考えてみる。
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ここで一つ、新語「交換可能性」を定義しよう。
■交換可能性
交換可能とは、ある位置のぷよとぷよを入れ替えることができる性質を指す。
【(狭義の)交換可能性】
ある位置のぷよとぷよを入れ替えたとき、連鎖の流れが変わらない(消える順番が変わらない)とき、
(狭義の)交換可能性を満たす。
【(広義の)交換可能性】
ある位置のぷよとぷよを入れ替えたとき、注目範囲外の連鎖に影響を与えないとき、
(広義の)交換可能性を満たす。
簡単に言うと、「シルエット内でぷよを入れ替えても、シルエット外に影響を与えない」ということ。
具体例を見ていこう。
[図1-1]
鍵積み3連鎖のタネ
図1-1は、鍵積み3連鎖の形である。
このとき、「3列目二段目の青」と「3列目三段目の赤」は、
交換可能性を満たしている。
[図1-2]
鍵積み3連鎖のタネその2
交換可能性を満たすぷよ(青 赤)を入れ替えた。
このとき、2列目三段目の青発火は変わらず、
青→赤→緑の連鎖順も変わっていない。
よって、狭義の交換可能性を満たしているといえる。
[図1-3]
交換可能な範囲
つまり、図1-3で固ぷよで示す部分は(青 赤)、(赤 青)のどちらでも良い。
次の例も見てみよう
[図2-1]
GTR横Y挟み込み
6列目一段目の黄色と6列目二段目の緑は、交換可能性を満たしている。
[図2-2]
GTR横Y雪崩
交換可能性を満たすぷよを入れ替えた。
[図2-3]
交換可能な範囲
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これらのように、「ある一つの連鎖の形」をみたとき、
交換可能という性質を持つぷよのペアが見つかることがある。
その交換可能なぷよを入れ替えても連鎖が成立すると気付いたとき、
あなたの形のレパートリーは一つ増えたも同然だ。
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■交換可能性の検討
交換可能性の検討は、プレイ中にするというよりは、
自分のリプレイを見て出来上がった形に対して、
「こことここ交換できるな」
と評価することで、土台のバリエーションを増やすことができる。
「ということは、このツモを別の箇所に捌けるな」
というように、手順の検討にも是非使っていただきたい。
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■交換可能な範囲
上級者には、すべてのエリアが「交換可能」なぷよに見えているように思える。
すなわち、「どのようなツモが来ても、自分の知っている形に収めることができる」ということ。
あなたには、いくつのパターンが見えるだろうか?
[図3-1]
交換可能な範囲
なお、上記のような、GTRの連鎖尾の形を「機械的に数え上げた」方の記事があるので紹介する。
是非見ていただきたい。
> GTR の後ろの形のパターン数と良型について
>
https://puyo-camp.jp/posts/158147
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(余談)交換可能性と色制約、発火点の発生消失
交換可能性を満たすぷよを入れ替えたとき、連鎖の順番は変わらないものの、
他の様々な箇所に影響を与えることがある。
たとえば、図1-1の横螺旋の場合、3連結が露出している形であるため、
1列目発火や、3列目緊急発火点があったりする。
[図1-1](再掲)
また、シルエット内で(広義の)交換可能性を満たしている場合でも、シルエット外に強い色制約を作ることがある。
[図2-4]
GTR横Y雪崩
[図2-5]
GTR横Y鶴亀
交換可能性を満たす範囲で入れ替えたが、黄色三連結が露出している。
そのため、3列目四段目に黄色を置くことができず、上から降ってくる暴発が怖い形で、
黄色の制約が増えている。
これは、元となっている「シルエット理論」自体が、「形」のみの議論で「色」について述べていないために起こる。
(シルエット理論が、色制約に無頓着とも言える)
交換可能性を満たす範囲でシルエット内を操作したとき、
・この形(雪崩)は赤で覆われていて、その上に第二折が組みやすい
・この形(鶴亀)は三連結が露出していて、対応で使いやすい
というように、その形のメリットとデメリットを意識できるようになると良いだろう。
確かにそれ、ありますねえ