こちらは、「ぷよらーアドカレ2025」の15日目の記事となります。
ごあいさつ
こんにちは。はじめまして。しゃにと申します!普段はしゃにタワー協会の総帥を務めております。
なお、しゃにタワー協会は
ぷよらーアドカレ2025に協賛させていただいております。素晴らしい記事ばかりなので、まだ読んでないよと言う方はぜひチェックしてみてください。
それでは早速本題に入っていきたいと思います。
連鎖尾中盤とは?
連鎖尾で中盤を行うこと。あるいは、それを主体とした戦術のことを指します。表層的には折り返し中盤と対をなす概念ということもできるでしょう。
下図のような盤面を例とした場合、
中央の赤から発火する4連が折り返し中盤、対して、5列目の緑から発火する4連が連鎖尾中盤と言えます。
戦術としての連鎖尾中盤は、基本的には
後者の4連対応を折り返しより優先して組んでいくというものになります。
私は普段からこの戦術を好んで使っているのですが、連鎖尾中盤に特化した独自の手順で組んでいる故に成立しているという部分も大きく、2025年現在のトップメタである先折りGTRとは少し相性の悪い戦術のため、
先折り使いの方については、あくまで
発想・引き出しの一つとしての連鎖尾中盤の方を取り入れていただくくらいにとどめておくのが良いのかなと思っております。
最終手段として持って置けるようになるだけでも全然違ってくるはずです。
連鎖尾中盤のメリット
連鎖尾中盤の定義を理解していただいたところで、次は連鎖尾中盤のメリットについて話そうかと思います。
①静的な中盤を行える
これは
去年並走部として書いた記事でも少し触れたことなのですが、折り返し中盤で求められる動的な状況判断(どのように膨らませるか、本線につなげるかどうかなど)がそこまで求められないというのが連鎖尾中盤の最大とも言えるメリットだと考えています。
連鎖尾中盤では、
4〜5連の対応をあらかじめ確定させておいて、それで対応できるか、できないかの2軸で判断します。
②長連対応を行いやすい
先ほどの盤面を再び例にとりあげます。
折り返し中盤が本線接続点までに制限されているのに対して、
連鎖尾中盤では、理論上1〜13段目全てを中盤領域として使用することができます。このこともあり、折り返し中盤よりも容易に巨大対応を作り出すことができます。
③折り返し側の隙をある程度許容できるようになる
連鎖尾中盤を用いる場合、基本的に連鎖尾側で4〜5連程度の対応手を保持しながら折り返しを組み進めることになります。
そのため、
2ダブ等の短い攻めを恐れず、ある程度の隙を許容しながら折り返し側の連鎖を伸ばしていくことができます。
連鎖効率のいいもの早い攻めに弱いの鍵伸ばし等を積極的に選択していけるのは明確なメリットということができるでしょう。
④終盤でのリソースに転化しやすい
↑の画像では、現状連鎖尾側でキーぷよ外しの3連鎖が構えられています。ここから、
終盤に差し掛かるのに合わせて、↑のように頭の緑での小連鎖に切り替えたり……
あるいはこのようにして、2ダブor 4連 or 本線 となるように組み替えていくことが可能です。
一方で、折り返し側でこういった組み替えをやろうとすると、本線の死活問題に関わってくる可能性があります。
⑤凝視がしづらい
現状、連鎖尾中盤よりも折り返し中盤の方が主流とされているため、相手の凝視ミスを誘発しやすいです。
実戦での組み方・立ち回り方
参考例としてこちらの試合を取り上げたいと思います。前に挙げた連鎖尾中盤の強みが詰まっていた試合です。
パッと見ただけでは分かりにくい気もするので、ポイントとなるシーンを順を追って取り上げていきたいと思います。
まず序盤は、お決まりの手順でツモを捌いていきます。私は「しゃにタワー」というオリジナルの形の構築を狙っているため、このような初手になっています。
※この試合では「
実質しゃにタワー」という妥協形に遷移していきます
この辺が一つ目のポイント。
青、もしくは緑発火の中盤手を連鎖尾側で構えに行きます。折り返し側はほぼほぼ放置の状態です。
この時点で、
青もしくは緑発火の5連相当の中盤手を保持つつ、折り返し側から本線も打てる状態が完成しました。
これが最初に紹介したメリット
① 静的な中盤を行える ですね。本線と分業しているからこそ為せるわざです。
ここから、遅れていた折り返しの構築に移っていきます。
ここで、連鎖尾中盤のメリット
③ 折り返し側の隙をある程度許容できるようになる が生きてきます。
連鎖尾側で緑発火の5連をキープしているということが、青を1連結で挟み込むというあまりに隙の大きい進行の選択を可能にしています。
中盤から終盤に差し掛かってくるタイミング。ここからは、
折り返しを進めながらの、上部での対応手の作成に切り替えていきます。
1枚目で、2列目発火の3連を用意&折り返しの緑を繋げて、
2枚目で連鎖尾対応のためのキーぷよをファジーで乗せました。メリット
② 長連対応を行いやすい が発揮されていますね。
ただ、そのまま発火すると使い過ぎになってしまうので、基本的には直では撃ちたくない手です。
なのでここからは、
折り返しの構築は継続しながら、繋げ過ぎた連鎖を小連鎖で削っていく動きに切り替えていきます。
折り返しを伸ばします。
4列目の緑発火は役割を終えたので、今までありがとう、と感謝の気持ちを伝えながらさよならします。(この辺の判断間違えないことが大事)
またキーぷよを置き、折り返しでの中盤を完全に放棄しました。
私は折り返しにこのくらいの高さがありつつ、連鎖尾側の防御力も高いという状況であれば、キーぷよは早めに置いてしまうことが多いです。
キーぷよ早く置きたい人間だからこそ連鎖尾中盤をやっているみたいなところあります。
2ダブができたので撃ちます。メリット
④ 終盤でのリソースに転化しやすい ですね。
ただ、相手の4連に飛び込む形になってしまったのは反省です。
本線撃つと終わる状況なので、ここでようやくずっと保持し続けてきた長連対応を解き放ちます。
すでにかなり厳しい状況。ですが………
なんとここでお相手にミスが出る!!
……はい、これが連鎖尾中盤最後のメリット
⑤凝視がしづらい です。実は、3列目の鶴亀で折り返しまで繋がってました。
しょーもないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
これで拾える勝ちは実際に結構あります。
そして、折り返しで同じ量を撃っていても誘発できなかったミスだと思います。
デメリット
いい面だけ紹介していても詐欺師だと思われそうなので、一応連鎖尾中盤のデメリットについても挙げておきます。
ある程度知識が必要
ただ折り返しと逆側で中盤の種を作れるというだけでは、連鎖尾中盤をマスターしたとは言えません。
本線勝負の展開になった時にも不利に陥らないように連鎖尾中盤を構えなくてはならないということです。
そのための組み方をあらかじめ知識として頭に入れておく必要があります。
分業だからこその凝視のしやすさ
さっきは凝視しにくいのが連鎖尾中盤のメリットと言いましたが、連鎖尾中盤は凝視がしやすいです。
何言ってんだこいつと思った方、ブラウザバックはまだ待ってください。前述したのはあくまで、「量凝視が難しい」という話です。
連鎖尾中盤は本線との分業という性質上、連鎖尾側で発火したら、相手目線それが本線ではないということがほぼ確定してしまいます。
そのため、壊し気味の対応に本線を合わせられると、その時点でかなり厳しい状況に立たされることになってしまうのです。
修復技術があればある程度はカバーできますが、それでも
無茶な対応は極力避けるが吉です。
連鎖尾中盤のコツは?
おそらく、これを読んでくださっている皆様が1番知りたがっている所ですよね。
L字・縦3を信じる
わりとこれに尽きると思います。
そして、わざわざ中盤のためだけにL字や縦3を作りにいく必要はまったくありません。
たとえば、先折りGTRを組んでいて、↑のような連鎖尾が組み上がったとします。この状態でも、本線だけを考えれば何の問題もありません。
そこに敢えて、L字や縦3を作りにいく。
これこそが、連鎖尾中盤をマスターするための第一歩だとぼくは思っています。
(※画像では分かりやすさのために両方作ってますが多分どちらか一方だけでいいです)
たとえば、↑のようにすれば黄色発火の5連鎖対応だし……
中盤で使わなかった場合は、このようにまとめるだけで十分な火力になります。言うほど難しい技術は要求されません(多分)。
連鎖尾側の中盤手を本線に組み込む方法
これは大別して2パターンあるのかなと思っています
同時消し等で回収する
これは、縦3ベースで中盤手を構えた場合に有効です。
例
↓
縦3多めにするとそのまま火力になってくれやすく、かつ時短になるのでシンプルに強いです
連鎖の頭として組み替える
これはL字ベースで構えた時に使うことが多いです。
例
↓
上のツイートでも触れていますが、私は自身で考えた「マダンテ対応」という定石と、ようかんさんが提唱された「経由」という概念を融合させた「マダンテ経由」という組み方を好んで使います。
経由について詳しく知りたい方は
こちらの記事をお読みください。めちゃくちゃ為になると思います。
一応、マダンテ対応についても知りたいという方には
こちら。
おわり
本当はもう少し語りたいことも色々あるのですが、キリがなくなってしまいそうなので一旦この辺で綴じさせてください。連鎖尾中盤の魅力が少しでも伝えることができなら幸いでございます。
それでは、ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!
最後に、しゃにタワー協会では、現状世界一連鎖尾中盤がしやすいとされる土台「しゃにタワー」の普及活動を行っております。しゃにタワー協会の活動に興味を持たれた方は、こちらをご一読の上、しゃにタワー協会公式Twitterと公式youtubeへの登録をお願いします。