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ぷよぷよ連戦における「流れ」の解釈

by
とりいぬ
とりいぬ
0. 目次
1. 前置き
2. ぷよぷよにおける流れの定義
3. 戦術とその相性
4. 流れを作るために大事なこと
5. おまけ:おすすめの練習方法
6. 後書き

1. 前置き

はじめましての方ははじめまして。とりいぬです。
第3回新おいうリーグが始まってぷよぷよ対戦の解説を聞く機会が増える中で、「流れ」という言葉をよく耳にすると思います。
流れと言われても、「たまたまかみ合って連取しているだけじゃないの?」と、疑問を持ったことはあると思います。
ここで、ぷよぷよ対戦でなぜ流れ(連取の波)が生まれるのか・どうすれば流れを意図的に作ることができるのか、私になりに分析しました。この記事が、流れという言葉を考えるヒントになれば嬉しいです。プレイヤー視点だけでなく解説者・観戦者視点でもぷよぷよ対戦で注目する視点の1つになると思うので、ぷよぷよ対戦に興味のある方はぜひ読んでみてください。

※本記事は観戦・解説者向けにも向けたぷよぷよの戦術記事ですが、プレイヤー目線だとB1~A級の方を対象にしています。D級~B2の方は戦術よりも座学(多重折り、連鎖尾の知識取得)の優先順位が圧倒的に高いです。マスター以上のプレイヤーは今回の記事の内容全員できてそうなので、記事の内容の審査をしてもらえたら助かります。


2. ぷよぷよにおける流れの定義
本記事では、「流れ」を「戦術のかみ合いで連取していること」として定義します。戦術負けしているけど、かみ合いで連取したみたいな運の偏りや、純粋な実力差から生まれる連取による流れはこの記事では無視しています。

つまり、

流れがいい ⇒ 相手の戦術に対して相性がいい戦術をピックアップできている。
流れが悪い ⇒ 相手の戦術に対して相性が悪い戦術を使ってしまっている。

こうなります。
相手に連取されてしまっている時、相手の戦術に不利な戦術を選んでしまっているパターンが多いので、戦術を使い分けることで沼から抜け出したり逆に沼に引きずり込むことができます。


3. 戦術とその相性
この節では、ぷよぷよにおける戦術とその弱点を整理します。特にB1~A級の方はこの戦術面を尖らせているケースが多いので、戦術のウィークポイントを知ることで次に習得すべき戦術を選んで苦手克服できるのではないかと思います。

大前提、ぷよぷよは脳のリソースをどこに割り振るかのゲームです。自陣にリソースを振るか凝視にリソースを振るかの割合でプレイヤーの特色がでてきます。私は戦術とは、相手の脳のリソースのバランスを崩すものだと捉えています。このような観点を入れつつ、それぞれの戦術とその特徴を説明していきます。


3.1 本線先折り戦術(6万~8万くらい)
おそらく苦手な方が多いと思われるので、最初に取り上げます。



【強み】
・中盤戦を拒否して、相手に本線の強要ができる。
 相手に本線の効率の意識が抜けている時に有効。先うち戦術で数試合を取れると、相手に本線をちゃんと組むこと(=中盤の手の減少、凝視頻度の低下) or 攻めの意識 を誘うことができる。
・前者の場合は攻め、後者の場合は対応に戦術を寄せることで次の連取の流れを取ることができる。

【弱点】
・タイミングのいい仕掛けをされると、最悪10連鎖(ぷよが消える時間が長いのに点数も4万くらいしかない)となって不利になる。
・相手のツモ/力量依存になることが多い。
・効率が悪いと激弱本線先打ちマンになってしまう。

【対策 / 有効な戦術】
・とにかく後打ちを頑張って先打ちにリスクをつけるのが重要です。相手がでかそうな時は絶対にひよらず覚悟完了伸ばしをしましょう。

・理想の戦い方としては自陣7凝視3くらいで、2ダブ構えた状態で1,2連で仕掛けるとよいです。ここで先打ち本線を返せると、本線打っても受けても負けるから対応しなきゃじゃん…となってくれるので相手に立ち回りを変えさせられます。

3.2 多重で対応構えつつの効率本線戦術
環境に一番多いというか全員がやってるやつですね。人によって後述の効率2ダブ戦略だったり先打ち本線戦略と併用しているケースがよくあるのですが、ここでは多重側だけで4、5連鎖の中盤の手を構えながら合体やU字で本線を組む戦術として紹介します。



【強み】
・火力効率を出しつつ、多重側だけで中盤の手が完結している
・上部戦まで持っていく力が強い
中盤戦を2ダブで捉えてる相手に対してとても有効。

【弱点】
・2ダブや長連への対応は得意だが、5連構えられながらの小さい攻撃で飽和を削られると辛い
・連鎖を切る技術がないと使いすぎや6万点くらいで打たされる展開になることが多い
・基本的に自分から動かないので後手に回りやすい

【対策/有効な戦術】
対策としては、相手の飽和を削れるように相手の脳のリソースを凝視に割かせることが重要です

有効な戦術1:相手よりも効率のいい本線を組む(怒らないで)。相手に飽和力で負けていると思わせればほぼ勝ちで、攻めに回ってくれるので効率を落としてくれるパターンが多いです。攻め=対応されるリスクを孕む行為なので、対応もできちゃうところを見せて相手に勝ち方をわからなくさせましょう。(これ、相手より精度が高いだけの同じ戦術では・・・?)

有効な戦術2:自陣5凝視5くらいのぷよができる方は、相手に使いすぎや本線をつないだタイミングで先打ちをと誘う戦術も効果的です。第2折りが多重とつながったタイミングまたはキーぷよが乗ってるタイミングで攻めると試合展開でマウントを取れるので、相手も自陣に割く脳のリソースを凝視に割かざるを得なくなり、飽和を減らしてくれて戦いやすくなります。

3.3 序盤効率2ダブ戦術
最強。3~4段目くらいで作る2ダブです。



【強み】
・とにかくタイパがよい。本線打たれても伸ばしで6割くらい取れる。
・相手が土台手順普段と変えてくれることがある。すなわち、崩れる。

【弱点】
・相手がうまいと凝視されて咄嗟に4連鎖作られるケースがある。
・雑に強いケースが多いので相手に対応手があるのに打っちゃう問題発生しがち。

【対策/有効な戦術】
序盤だけ凝視5、自陣5みたいなぷよできる人はやったほうがよいです。第1折り完成以降は中盤の択が増えてくるので自陣7、凝視3くらいでもなんとかなります。

有効な戦術1:奇しくも同じ構えを取って名刺交換2ダブをする。かなり土台手順の研鑽が必須。

有効な戦術2:割り切る。どんなに精度がいい土台手順でもツモがかみ合わないと5~7試合に1回程度しか発生しない再現性がそこまで高いわけでもない戦術なので、意識しすぎないことが大事。自分が戦いやすい自陣と凝視の脳のリソースバランスを崩す必要はないです。割り切りましょう。

3.4 速攻戦術
速攻戦術は土台が2ダブ打ちますみたいなぷよです。
あまりにもうさんくさいと思ってるので評価低いです。


【強み】
・刺さるとウホウホできる。
・一時的な形の有利を取れるので、埋まったぷよを回収されなければリソース差五分、フィールド有利みたいな展開を作れる。
・刺さるとウホウホできる。

【弱点】
・高く構えられたり対応されてしまうとフィールドもしくはリソースで不利になってしまう
・あまりにも読みあいを行うタイミングが速いので、相手が凝視しているかどうか判断できない。
 →(速攻の圧伝わってる?)って疑心暗鬼になって必要以上に形の攻撃性を上げてしまって本線がおろそかになりがち。
・速攻打てなくて本線に組み替えた時、形の差で不利すぎて絶望するケースが多発する。
・速攻打って5連打たれると相手にウホウホされる。

【対策/有効な戦術】
・対策しなくてもなんとかなるので対策しなくてよいです。対速攻は心を摘む戦いなので、いつも通り組んでると弱みの項で触れたような事態となって相手が崩れます。

3.5 速度ぷよ
そもそも速度ぷよできる人が技術力の結晶みたいな人が多いので対策が難しいですが、脆さも併せ持っている戦術なので一応対策はあります。脳のリソースバランスとしては自陣9凝視1みたいなケースがほとんどだと思います。


【強み】
・速度によるぷよのリソース差で試合展開を破壊できることがある。
基本自陣に集中しているので、セカンドや伸ばし、手順の精度が高くなりやすい。
・脳のリソースを自陣集中しているが故のスーパープレイ系の逆転等で、相手にプレッシャー(すなわち脳のリソースの絶対値を下げるデバフ)をかけやすい。

【弱点】
凝視のタイミングが少ない
 →2段以上のちぎりをしてる時・自分でぷよを消す時・相手から「1!」が聞こえた時の3通りくらい
・一度体勢が崩れると凝視して丁寧な立ち回りに戻そうとしても連戦の中で凝視の体を作れてないので戻れない。

【対策/有効な戦術】
焦ってしまいがちですが、凝視4、自陣6くらいで落ち着いたぷよを打つことが肝要です。

有効な戦術1:整地のタイミングを狩る。基本的に整地の1連や2連鎖の時がメインの凝視タイミングなので、そこに隙が発生します。凝視4, 自陣6くらいでいつでも整地を狩れる形を作ると、相手が整地できなくなるので崩れてくれやすいです。場合によっては相手に先打ち/大きく使わせる動きができるとよりよいです。

有効な戦術2:先打ち本線戦術と組み合わされることが多いので、相手に本線を先打ちさせて、覚悟完了伸ばしを決める戦術が相手に精神的ダメージが入るため有効です。先打ちをとがめられ続けると先打ちに迷いが生まれるので有利を取りやすくなります。


4. 流れを作るために大事なこと
ものすごく単純に戦術のまとめをすると、

自陣集中系のぷよ:
 速度による難しい立ち回りの強要やスーパープレイ系の技術で相手にプレッシャーを与え、
 相手の脳のリソースの絶対値を削ることができる。
凝視系のぷよ:
 相手の脳のリソースを凝視に割かせることができるため、
 結果として相手は普段と少し違う感覚でぷよを積むことになり、形を乱しやすくなる
先打ち系のぷよ:
 先打ちされると相手は中盤戦がこれ以上できないので、脳のリソースを自陣に集中せざるを得なくなるため、
 結果として凝視

相手の戦術によって、理想の意識配分は変わってきます。つまりいろんな戦術が使えると、相手は適切な意識配分を見失い、体勢が崩れます。結局複数の戦術を使い分けられる人が強いです。


逆に持ってる戦術が少ないと、手持ちの戦術に対策を持つプレイヤーが来る、刺さる戦術を擦られて苦しい展開になります。また、戦術的な観点を抜きにしても同じ戦術を擦り続けるのは相手が攻撃タイミングに適応してくるので危ないです。例えば、2ダブ打ったときにタイミングを相手に慣れられていると凝視されていなくても4連鎖を打たれます。先打ち本線ばかりしていると、相手は「なんか打ってきたけどたぶん本線だろうから伸ばす!」という感じに有効な選択を迷いなく選ばれ、不利になってしまいます(俗に言う信頼凝視)。タイミングをいろいろずらして戦術を使い分けるからこそ、相手は信頼凝視ができないため凝視をしなくてはいけなくなり、脳のリソース配分が迷子になって崩れるという訳です。

最後に、負けた時に割り切るメンタルが重要だという話をします。ぷよぷよは脳のリソースのゲームだと書きましたが、「ツモが悪くて負けた / お邪魔運が悪くて負けた」試合を引きずって気を取られていると、試合に使う脳のリソースがその分減ってしまうのです。「ウンワルスギ!ウンワルスギ!ふぅ~…ま、全然効いてないけどね」←この切り替え大事です。大事な試合ではぷよぷよ以外のことを考えないようにして脳のリソースを大切にしましょう。


【蛇足:実践での戦術スイッチの例】
・相手ここ数本、本線が遠いことが多いな
 → 長連対応マンになろう!

・相手中盤でノリノリだな
 → 本線きつそうなタイミングで先打ち7万くらい打つ展開増やして本線効率の意識を相手に着けさせよう!

・相手こっちの本線意識して効率出してるな 
 → 急に2ダブ打つ人になろう

・相手いばらうまいな
 → 相手ツモよすぎ偶然や偶然や(不動の割り切り)


ぷよぷよは1連鎖~19連鎖まで、すべての連鎖が等しくTierSになれる状況が存在するので、全連鎖をTierSとして使えるプレイヤーを目指しましょう。


5. おまけ:おすすめの練習方法

うすうす戦術の対策を見て気づいたと思いますが、戦術に対して明確な回答を出すには基本的に凝視の練習が必要です
また、セカンドや効率のよい伸ばしをして相手の脳のリソースにデバフをかけるためには自陣に集中し、速度を出す自陣凝視の練習も必要です。

前者の相手の凝視は戦術のチョイス面で、後者の自陣凝視は有利な戦術を選んだ時に正しく勝てる安定感の面で大きく影響します。


ここでおすすめの練習方法が、ツモによってあらかじめ凝視をするツモ、凝視をしないツモにわけることです。

自分の場合は、
ABABやAABBのような組みやすいツモは凝視をせずキャンセルもりもりで組む速度ぷよ、
AAABやABACのようなやや難しいことがあるツモはキャンセルをせず(前者のキャンセルモリモリと比べると)操作をゆっくり置くことで凝視をする丁寧ぷよの練習をしていました。

速度ぷよは瞬間値(=上限)丁寧ぷよは安定感(=下限)を上げるというイメージですね。


※当初は丁寧ぷよと速度ぷよを試合の中で使い分けたら、こっちはマニュアル通り動いてるのに自然と試合に緩急付けられて面白いかなーで練習していました。結果としては1本単位で凝視をする/しないの切り替えの練習になったので、自陣凝視が必要な場面(伸ばし、対応を作る局面)では自陣に集中し、相手の凝視が必要な場面(自陣に複数択があるような場面)では凝視ができる、というよりに、意識1つで脳のリソースを割くポイントをスイッチできる体を作ることができていました。
人によって凝視の頻度や得意不得意等の違いので効果が変わるかと思いますが、私の場合は上記の効果を実感できたので、お試ししていただければ。(当然本番ではこの戦い方やってないです。)


6. 後書き
この記事でぷよぷよの戦略的な視点が広がるヒントになってくれたら幸いです。また、対戦しながら相手の脳のリソースの配分今どんな感じだろうと推測しながら戦ってみると、新しい視点があるかもしれません。自分自身まだまだぷよぷよの精進の身なので、間違っている所や、もっと深いところまで踏み込んだ補足や考え等あればアンサー記事を書いて頂けると嬉しいです。特に今回の記事だと流れ=相手へのデバフをうまくかけられてるみたいな結論になってますが、自分へのバフみたいな流れもあるんじゃないかな~って思ってるので、その辺言語化してくれる人いたらお願いします。なんでもしますから。(なんでもするとは言ってない)


最後に、後日AAAB後折りの手順解説兼、今回の記事で触れた戦術的な観点の強みについて触れる記事を未来の自分が出してくれると思うので、AAAB後折り、予習しておいてください🫵

アデュー。🐦


ぷよぷよを脳のリソースを割り振るゲームと捉えたら、煽りぷよってめっちゃ相手の脳のリソース奪えて強くね!?(勝つことより大事なこともある)

 
更新日時:2026/07/25 11:11
(作成日時:2026/07/25 11:06)
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