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「凝視」のセカイへ飛び込もう!

by
sym
sym
★どんな人にオススメ?
  • 本線10連鎖以上がある程度安定してきて、実践でもちょっとずつ勝てるようになったひと
  • まだ折り返しの練習中だけれど、凝視についてなんとなく知っておきたいひと
  • 凝視をしはじめたけど、なんかしっくりきていないひと

★この記事のまとめ
  • まずは自分の連鎖が消えている最中や、土台を組むいちばん最初で相手陣地に視線を送る練習をしよう
  • 慣れてきたら相手の連鎖ボイスにも反応してみよう
  • 凝視は見るタイミングによって目的がちょっとずつちがう
  • 見る頻度は高ければ高いほど良いけれど、見なきゃいけない度合いはある程度状況によって波がある
  • 凝視は連鎖力や知識、経験などと大きく連動している



1. まずここから凝視をはじめよう
まずは凝視ができるようにするためのはじめの部分をやってみましょう。

相手を見てなにかしら情報を得ようとする意識は早い段階で身に着けておくとお得です。
まず最初は、後述するいくつかのタイミングから、目線をいったん敵陣に送る練習をしていきましょう!


1-1. 自分の連鎖が消えているとき
自分の連鎖が消えているときに、わ~~~消えた~~~~~って、自陣をただ眺めていませんか?


▲「あ~~消えてるなあ~~~~」って見たくなる気持ちはわかります


自分の連鎖が消えている時間は何も操作する必要のない時間です。この時間を少しでも使って、相手の陣地を見る意識をしてみましょう!

最初は本線を撃っている時間で見る、慣れてきたら1-2連鎖などの整地をしている時間でも相手を見るようにしましょう。

連鎖が消えている時間に凝視ができると、追い打ちの判断や本線量の想定などができるようになります。どのレベル帯まで行っても重要なわりに、凝視の中では(見るだけなら)まだ易しいほうなので、まずはここから取り掛かりましょう!
最初のうちは、「相手の本線の発火点はどこか?」「次相手は本線を撃とうとしているのか、対応をしようとしているか?」に絞って凝視をすると良いでしょう。


1-2. 最初の3手を置くとき
土台を組むうえで、最初の2-3手を固定している方も多いんじゃないかなと思います。置く場所を早い段階で把握してしまって、相手の組み方を見てみるようにしましょう!

また、試合の序盤ではぷよを設置するまでに時間がかかるので、次のぷよのことを考えるまでに時間の余裕があります。「置く場所を決める → 設置されるまでの間に相手を見る」というサイクルを身体に染み込ませるには最適のタイミングです。

このタイミングでの凝視で、自分と同じところに置くのか、まるっきり違うところに置くのかがわかるだけでも情報としては大きいです。


1-3. なんか連鎖ボイスが聞こえたら
相手から連鎖ボイスが聞こえたら、相手が連鎖を発火した合図です。

はじめは1秒ほど手が止まってしまっても良いので、相手の連鎖が本線かそうでないかを判断する癖をつけてみましょう!
実はこれは難易度が結構高い部分ではあるので、はじめはうまくいかなくても「相手を見ることができていればok」です。ちょっとずつステップアップしていきましょう。


ここまでの結論: 自分の連鎖が消えているときと試合のいちばん最初で相手陣地に視線をやる練習をしよう! 慣れてきたら相手の連鎖ボイスに反応して凝視してみよう!



2. 凝視について考えてみよう
※ ここからの話は難易度がちょっと上がるので、なんとなく理解するくらいの感じで斜め読みしてもらうだけでokです!


Q. 凝視のコツはありますか?

A. ありません、がんばってください


・・・という文言はぷよぷよ界隈では有名です。覚えておくとぷよらーとちょっと仲良くなれることもあるかもしれません
上級者が口々に言っているこの回答、コツが無いとは一体どういうことなのでしょうか。

▲「不親切じゃないか!!」「初心者を切り捨てるのか!!」
コツもないし教えてもくれないなんて凝視なんて結局ムリなのか! なんて思う方もいらっしゃるかもしれません。気持ちはよくわかります。
ただコツがないというのにも理由はちゃんとあるのです。

では、凝視のコツはありません、がんばってくださいと言われるのはなぜなのでしょうか?
そもそも凝視っていったいなんなのでしょうか?
ここでは凝視そのものについて、もう少し深く掘り下げていきます。


2-1. まずは凝視について簡単におさらい
試合中に、相手の連鎖状況を見て、何が起きているか・何をしようとしているかを把握することを凝視といいます。

ぷよぷよはカードゲームなどとは異なり、相手の手札が常に見られる形になっているような状態です。常に見られるなら見るほうがお得ですね!


2-2. なんで凝視をしなくちゃいけないの?
手札が見られるなら見るほうがお得とは言いましたが、実際どのくらいお得なのでしょうか?

まずは相手の手札を見られるメリットをざっと挙げてみます。書いてあることを覚えて置く必要はありませんが、時間帯によって微妙に目的が異なる(もっといえば凝視として情報を取りに行く際は目的がちゃんとある)ことだけ頭に入れておきましょう!


◆ 試合序盤(~10手あたり)での凝視
この時間帯はお互いに土台を組み進めている時間帯になります。ここで凝視をすることで、以下の情報を得ることができます。基本的には中盤以降に向けての準備と、速攻への警戒がメインになりますね!
  • 相手の第一折り返しはどんな形か
  • 相手がどういう形を好んで組む(組みそう)か
  • 相手がヤバい形(速攻)を組んでいないか
  • 相手が全消しを取れそうか、逃しそうか
  • 相手の操作速度はどれくらいか

◆ 試合中盤(11~30手あたり)での凝視
折り返しを完成させて、いわゆる中盤戦をし始める時間帯です。凝視と言うとこの時間帯での凝視をイメージする方が多いのではないでしょうか?
この時間帯では、以下のようなことを知ることができます。
  • 相手の本線までの距離
  • 自分が攻めたい時に相手に対応手があるかどうか
  • 相手が攻めて来そうかどうか
  • 相手の連鎖は火力が出そうかどうか

◆ 試合終盤(31手~)での凝視
第二折の構築に着手し、いよいよ本線を発火しようという段階です。自分の本線をうまく保つのが難しいため凝視をするのが難しくなりますが、スペースが狭いぶん選択肢が少なくなるため、相手の陣地の情報に対して的確に回答を出すことで勝率を非常に上げることができます。
この時間帯ではこんなことに注目します。
  • 本線をスムーズに撃つことができるかどうか
  • 相手の形が整地しそうかどうか
  • 火力が出そうかどうか
  • スペースにどのくらいの融通が効くかどうか


それぞれの細かい話まで書いてしまうと話の本筋からズレてしまうので今回は割愛します。また別記事にてご紹介します。

だいたい得られる情報と盤面状況はこんな感じで対応しています。もちろん相手によって変わってくるので、なんとなくイメージだけ掴んでいただければokです!



▲なんとなくのイメージです。もちろん相手によって変わります!


この節の結論: 凝視は時間帯によって目的がちょっと異なるよ! ちゃんと目的を持って見るよ! 


2-3. 凝視ってどのくらいしたら良いの?
凝視には目的がちゃんとあるよ、というお話をしました。では具体的に凝視はどのくらいの頻度でする必要があるのでしょうか?
いったん、さっきの図をもういちど見てみましょう。



 

▲なんかよく考えたら把握しなくちゃいけないこと多すぎない...?




▲試合中じゃなくても把握するのに時間かかるし、ムリだよ・・・



これ、いっぺんに見ろって言われても頭抱えちゃいますよね?
上級者たちはこれをどのように把握しているかと言うと、早い段階で都度凝視して、情報をすこしずつ積み上げていくことで盤面全体の情報を把握しようとしています。

▲これくらいなら把握できそう!



▲試合がちょっと進んだらまた見て、次の情報を獲得!


情報をすこしずつ継ぎ足していくことによって、相手の盤面を把握することができます。
なので凝視頻度が高ければ高いほど、いっぺんに相手の盤面を紐解いていく必要が無くなります。その結果相手の盤面を把握するうえでの負担が減ってうれしい、となるわけです。
ようは凝視頻度は高ければ高いほどうれしい、ということになります。

ただし、凝視を割愛しても良い場面、凝視よりも自陣の構築に少しでも脳のリソースを割くべき場面も多くあります。
たとえば自陣側に隙ができそうな場合は凝視頻度を上げて警戒を強くする、相手からの攻撃が無さそうなタイミングは少し頻度を落として今後に向けて形を練り上げる、などなど。一定のリズムで凝視するというよりは、場面場面に応じて凝視頻度を高くするべきは異なります。

いつ凝視を色濃くすべきか、みたいな話は2-2と同様に、今回は省略しちゃいます。


ひとまず頻度が高いとうれしい、けど一定のリズムじゃなくて必要度合いには多少波があるよ! というところだけ覚えておいて頂けると良いかなと思います。


この節の結論: 相手の陣地の情報は継ぎ足しで把握していくイメージ! だから凝視頻度は高いほうが良い! けどある程度必要度合いは状況や時間帯によって変わってくる!


2-4. 凝視のコツはありません、の本質
相手の陣地を見ていざ情報を拾ってくるぞ! となっても、見た形を理解できなければなにも得られず帰ってくる羽目になります。
たとえばGTRというものを知らずに折り返し付近を見ても、「なんのこっちゃ?」となってしまいます。2ダブになる形を知らなければ、「2ダブが来そう!」という警報は鳴りません。

さらにいえば、「そもそもどこを見れば良いのか?」「どこがどの情報に対応しているのか?」という点でさえ、連鎖の知識量や経験値がないと把握することができません。どこを見ていいかわからないのに凝視をしても、真っ暗闇で突っ走るようなもので、なかなかうまくはいきません。
さらにさらに、凝視は自陣に自信がないとそもそもする余裕が生まれないことも考えると、凝視にはそれ相応の連鎖力・知識・経験が必要ということがわかってきます。

凝視にコツがないと言われるのは、そもそも連鎖力を地道に鍛えることが凝視がうまくなる一番のコツだからです。


この節の結論: 凝視のコツはありません、(地道に連鎖力を鍛えるように)がんばってください




3. おわりに
凝視はトップ層まで含めて常に課題として付きまとってくる激ムズ技術です。最初のうちは見る余裕もなければ見ても把握できないことが多くなると思います。
ただ自分の連鎖力が磨かれていくうちに、すこしずつ把握できる範囲が広がっていったり、凝視の頻度を上げることができるようになります! まずは相手を見る余裕がある範囲で相手陣地を見る、ということを経験して、ちょっとずつ凝視というお城に攻め込んでいきましょう!


(監修: deltaプロ)
 
更新日時:2023/05/27 23:50
(作成日時:2023/04/28 15:59)
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