最強は誰なのかーーー
常にその答えを僕らは求め続けてきた。
2018年にはプロが誕生し、公式大会も開かれるまでになったタイトル。ぷよぷよ。
若手世代も台頭し、今まで以上に群雄割拠の様相を呈している。
しかし僕らは心のどこかで、
最強のぷよらーはあの男しかいない、とそう思っていたのではないだろうか。
2011年ACぷよ通S級リーグから
ACにおいて全戦全勝、連戦無敗の男、momoken。
2016年の統一王座戦でも全勝。
誰1人その高みに到達することができなかった。
誰もが、認めた。
この男こそ、最強だと。
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2019年1月5日、ついにACで彼を下す者が現れる。
30本先取×10人。momoken年始連戦企画である。
プロも含めた錚々たる面子相手に全く寄せ付けない強さを見せるmomoken。
私は現地に頭からいたのだが、その熱気は相当なもので、
周りのギャラリーでさえその1試合1試合に熱狂し、のめり込んだ。
全く離れない本数差。
抜いては抜き返すシーソーゲーム。
そして対戦者から伝わる、余裕、焦燥、歓喜、悲劇。
声には出さなくても、伝わってくる感情に、観衆は緊張し、固唾を飲んで見守る。
勝負が決まる直前まで緊張は続き、決着と同時に現実を受け止める。
対戦の配信を見ているだけではわからない何かがそこにはあった。
そんな中、SAKIとdeltaの2人がmomokenを打ち負かした。
momokenの無敗伝説を打ち破った瞬間だった。
特にdelta戦は、最後までわからない展開に
はらはらドキドキした人も多かったのではないだろうか。
伝説が終わりを告げる、その歴史的瞬間に立ち会った者として、
私は一種の感慨を覚えた。
最強が敗れたことで、新時代の風が吹き荒れる1年になると直感した。
それは少し物寂しくもあるが、時代の流れとして受け止めなければいけない。
いつだってそうだった。
一時代を築いたミスケンが、くまちょむに敗れ、
当時は最強のくまちょむが、momokenに敗れ、
その度にぷよの時代は変遷を遂げていった。
次はどんな時代が幕を開けるのだろうか。
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そして、delta勝利の興奮冷めやらぬ間に最後の対戦が始まる。
目を疑うそのカード。最後にふさわしいカード。
momoken VS ミスケン
まさに生ける伝説VSレジェンドである。
ミスケンはぷよぷよをやっていれば誰もが知るほどの
憧れであり伝説的プレイヤー。
彼に憧れてぷよを始めた人も多い。
そんな彼が、今まさに現代最強クラスの王者momokenと対峙する。
それだけで震える。
かつての伝説はどんなぷよを見せてくれるのかという期待感とわくわく感。
目の前にいる人物こそが、誰もが目指した全一の栄光を手にした男という事実。
飄々としていた彼が、わざわざこの連戦のためにゲーセンに足を運んでくれたという嬉しさ。
状況がこれ以上ないというほど整いすぎていて、
熱い気持ちになったのは私だけではないだろう。
試合が始まるとすぐにミスケンのすごさを知ることになる。
全く予想できない元祖不定形。
時のプレイヤー、ALFや亀の姿もチラつくような形。
また、中盤でも渡り合えている。
そして何より、本人がとても楽しそう。
ミスケンは本日最大人数のギャラリーを背負いながら、
1手ごとにギャラリーを釘付けにし、
負けても非常に楽しそうにぷよを打っていた。
内容こそ、大差で敗れてしまうほどだったが、
間違いなくあの場にいる全員を魅了するぷよを打っていた。
そして、ギャラリーが楽しくなるほど、楽しそうにぷよを打っていた。
これこそ、レジェンドミスケン。
また機会を見つけて、その独自のぷよを僕らに見せて欲しい。
そう、強く願った。
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というわけで、momoken連戦祭の感想でした。
文章中のプレイヤー名は敬称略で書いています。
興奮しすぎて眠れません!!!!!!!!
マジで現地行ってよかったです。最高でした!!!!!
こういう対戦会を生で見るのは初めてだったため貴重な経験でした。
ずっっっっっっとS級の試合は生で見たいと思っていたので、
本当に感動しました涙出ました。ありがとうございます。
最後に、連戦したプレイヤーの皆さん、本当にお疲れ様でした。
この企画を立ててくださった飛車さんなどにも感謝です。
それでは!