こんにちは。2Fと申します。
この前の第二回飛車ぷよでプレゼンした「固定杯」という企画について、その根底にある考察と合わせて書きたいと思います。
あんまりにも長いので分けようかとも思ったのですが、結局読ませるなら一緒だと思ったので全部書きます。(3600字とかあります)
多分みんな結構気づいてるけどきちんと言葉にしていない内容です。
テーマは「『初心者講座』をする意味はほぼないので動画を見せるべき」です。
- 固定杯とは?
- 初心者にとって”たかがゲーム”で「練習」は苦痛
- ぷよらーの作り方
- ガチ勢の練習法と初心者の「観る」
- まとめ:コミュニティに出来ること~上野BPT~
1.固定杯とは?
まずは、私が飛車ぷよでどういったことを話したのかを書いておきます。
固定杯
企画の柱:
①土台を指定する(5~10先くらい?)
②実況解説を付ける
③振り返りの動画をとる
目的
①観戦者への配慮
②初心者のレベルアップ
③実況解説者の育成
④プロやプレイヤーのプロモーション
⑤特定の形の手順の集積(将来にわたってのデータベース化)
その他
・11月中に振り返り動画まで完成させて12月のC4LANにもっていく
(できればC4LANでぷよぷよ対戦会を開きたい)
・失敗してもリカバリーの手順考察になるのでそれはそれとして組んでもらう(審査員とかいるといいのかなぁ?)
こんな感じです。ぶっちゃけこれをそのまま企画として動かせるとは思えません。コストがでかすぎるしプレイヤーがやってて面白くない。
ただ、
重要なのは①「観戦者への配慮」と②「初心者のレベルアップ」です。これを同時に満たすコンテンツが必要という話をします。
2.初心者にとって”たかがゲーム”で「練習」は苦痛
私は以前『
ガチ初心者とぷよぷよしてみて分かった初心者に教えるべき連鎖「カエル積み」』という記事を書きました。
友人がうちに泊まりに来て「500円なら買うわ。教えてくれ」という話になったので、2泊にわたって結構みっちり教えて感じたこと・初心者が本当にやった方がいいのでは?と考えたことを書いた記事です。
結局2日で階段5連安定までがやっとで、
初心者にとっては階段連鎖ですら「複雑」な連鎖であり、そのステージに立つだけでも「クラスで5本指」くらいには強くないといけない、というのが本質という結論に至りました。今確認したら4700ビューで、私の記事の中では一番読まれています。手前味噌ですが、そこそこいい記事なんじゃないでしょうか。
さて、ここで従来の初心者講座ですが
以下のような流れです
①初心者に階段積みかカギ積みの画像なりシミュレーターを見せる
②ゆっくり階段積みを組ませる
③「その横のところは三段まで猶予あるからゴミぷよ置けるよ~」
④「やったじゃん!5連鎖!すごい!えらい!」
多少の違いはあってもだいたいこんな流れで、2度と訪れない2回目の話をして別れます。
これでガチ勢になった人間見たことあります?残念ながら私はありません。
多分これが成立するのは「もうすでに5連鎖を組める初心者」にGTRを教える時で、「2連鎖の人」にやっても意味がないどころか苦痛になりかねません。苦痛を与えてしまったらマイナスのイメージを持ったり、敷居の高さを感じさせてしまいます。私も何度もこの方法を試してきましたが、結局ぷよらーは増えませんでした。
3.ぷよらーの作り方
なんで友達がぷよぷよをやってくれないのか?
と考えたところ
・興味がない
・環境がない
・見ていてつまらない
・単純にむずいからやっててつまらない
みたいな可能性が挙がりました。
次に、なんで私はぷよぷよが楽しいのだろう?
という自問をしました。
・連鎖が組めるから
・界隈に友人がいるから
・キャラやストーリーの魅力を知っているから
こんなところでしょうか。
つまり、乱暴に言えばこれが正しければ上から下にスライドできればぷよらーが一人出来上がるわけです。
ということで、今度は上の4つの可能性を払しょくしうる要素を考えました。
・対戦のコンテンツ化→興味を引く(賞金大会とか?)・面白いものを見せる(派手な大連鎖とかおもしろストリーマーとか)
・対戦会や交流会→技術の向上・プレイ環境の提供・選手への興味
こんなところでしょうか。初心者が対戦会にくるのはまぁ無理でしょう。ガチ勢ですら参加をためらうほどハードルが高いです。
もこうさんレベルのストリーマーもプロレベルの実力者も新しく出てくる期待をするのは現実的ではありませんし、牌の食い合いになりますね。
4.ガチ勢の練習方法と初心者の「観る」
初心者側から考えるの無理だなぁ、と思ったので別ルートで考えました。
ガチ勢の練習方法は効率の良い学びを結晶化したものじゃないかなと思ったのでいろいろ読んだ記事を思い出したり検索してみたところ
【初心者向け】最速でB級まで上がる簡単な方法【効率こそが神】/ひめちゃん
この記事が出てきました。良記事なのでまだ読んでいない人は読んでください。
要約すると「強くなりたければ動画を観ろ(まずインプットを強化しろ)」という内容です。
よく聞く話ですね。momokenインストールとかまはーらエンジンとか。最上級者の動画を見て彼らのプレイをトレースして自分のものにしていく、という手法はガチ勢の中で広く行われている練習法です。
つまるところ、
これを初心者にやってもらうのが一番手っ取り早いのではないか?と考えたのが固定杯です。
固定杯のコンセプトは「初心者が観やすいように配慮した対戦動画」ですので、必ずしも生放送である必要はなくて、収録を何度も見返して台本を書いて実況解説を付けることさえも想定しています。そういったところで「コストがでかい」って話になってくるわけですが、理想の話なので許してください。
話を戻します。では、ガチ勢が練習方法として取り入れるほど効率的な
成長が望める練習法をなぜ初心者が行わないかですが、「興味がない」「理解ができない」という二点になるかと思います。この二つを解決するために「実況解説を付けた動画」にし、出来るだけエンタメ性の高いものとしたいと考えています。
実は去年、友人が頻繁にウチに遊びに来ておりぷよぷよカップをほぼ毎回一緒に観ていました。
最初は2連鎖で精いっぱいって感じだった友人が、年が明けるころには2分くらいかけてではありますが先折GTRで8連鎖を組んでいました。「見える!見える!」とはしゃいでいました。
ちなみに、そんな友人ではありますが後折GTRと新GTRはどこに何があるのかわからないそうです。他の形もいっぱい見せてあげてください。
何が言いたいかというと、
固定杯の本質は「初心者が観やすいように配慮した動画」かつ「動画観戦により実力アップを図る講座動画」です。「観ているだけで楽しく強くなれるビデオ」を目指している、ということですね。初心者はとりあえずそのシリーズを観ておけばなんとなく強くなれるよ、みたいな立ち位置の動画を作りたいと思っています。
5.まとめ:コミュニティに出来ること~上野BPT~
最近私は東京は上野のBuzz esports スタジオ(通称バズイー、飛車ぷよの会場としてもお馴染み)で開催されている「BPT(バズイーぷよスポ対戦会)」に参加しています。
主催メンバーのりべさんにコンセプトとかビジョンを聞いてみたところ
最高の環境での対戦ができるようになる
↓
強い人が集まる
↓
配信などで観戦が盛り上がる
↓
現地でも盛り上がれるといいな
みたいなことを話していたような気がします。結構前に聞いたことなので詳しいところは全然覚えてませんでした。違ってたらごめんなさい。
何が言いたいかって上野BPTには「観る専」を受け入れる対戦環境を作る目標があるということで、この記事でダラダラと言ってきた対戦のコンテンツ化を目標の一つに掲げています。
対戦会の様子を配信した放送のアーカイブがあるので是非ご覧いただきたいのですが、とても楽しそうな雰囲気が伝わるかと思います(2時間あるので飛ばし飛ばし雰囲気だけでも楽しんでいただけると幸いです)。そんな中で繰り広げられるハイレベルな戦いに実況ややじが飛ぶことで、対戦者や参加者のパーソナルな一面を垣間見ることができます。
Tomさんは解説の際に選手に取材をして、それを語ってくれます。おそらく使っていない情報も多くあることでしょう(
飛車ちゅうさんの本名とか)。そういう情報が、界隈の外の人にとってプレイヤーを「ぷよぷよ上手い人」から「○○さん」にしてくれるんだと思います。定例対戦会はそういう情報の宝庫なので、実況や解説をしてみたい方や、観戦をもっと楽しみたい方は、ぜひ観てみるといいかと思います。東京にいるなら来てみるのも大いにアリです。実況の練習もできますよ。
結局、一番初心者を引き付けるのは自分たちが思いっきり楽しんで、それを相手に見せて「一緒にやりませんか?」と声をかけることです。
初心者講座を開くとしても、一番大切なのは初心者が楽しいと感じることです。教えることばかり考えて楽しませることがおろそかになると今までの失敗と同じ道をたどります。
そのうえで実力をつけたい人にはお勧めの動画を見せてから一緒にプレイするみたいな流れが理想ですね。
このあいだりべさんが放送で「初心者を育成するコストが高過ぎる」的なことを言っていて、まぁ、そうだろうなって思いました。でもよく考えたら30年近く新規がはいり続けているゲームですし、無理に育成する意味も特にないのかなとも感じます。強くなりたい奴は勝手に動画見てプレイして強くなりますし、そのために必要なものを整備していくのがコミュニティの役目な気がします。
最後の最後に勘違いしてほしくないので追記しますが、
初心者講座を開くなっていうことではなく、無理やり階段組ませて「5連鎖組めたね!」はやめようって話です。講座を開くくらいなら交流会だし、ぷよぷよは階段組まなくても面白いので大丈夫です。
以上です。固定杯について言いたかったことがほぼ全部かけたので満足です。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
とりあえず「これやってみたい!」という自ずからの興味をまずは満たそうというころですかね!
ポジティブな面はもうご存知だと思いますので、動画を見て学ぶことの弊害・・・まあ私が以前投稿したことなんですが、当たり前度がおかしくなる、自分内ハードルを高くしすぎるということです。
ざっくばらんにいえば「8連鎖くらいはこれ使えばできるやろwww」と思ってしまう(そんなに強くない人の動画でも初心者には異次元でしょうし、プレイみて自分でもできるかもと強く思うとまずい。)それで実際にやってみると全然できない。実際はそれで普通なのに「できないやんけわい才能ないわ・・・」とあきらめてしまったり・・・
これの防止策に同じレベルの仲間を見つけるということが考えられますね。この企画、プロがたくさん協力してくれれば人が集まるでしょうし、希望の持てるものだと思います。うまくいくといいですね
shokutamaさん
コメントありがとうございます
確かにそのようなタイプの方も存在はするでしょうしネックとなるでしょうね。
正直、そうならないようにすべきだろうな(勘違いが起こらないような配慮をすべきだろうな)という観点で、プレイヤーはプロの肩書きを持つ方がいいかなぁ(無責任)くらいに考えていました。
「プロ」という肩書きは彼らの才能や努力を慮らせると同時に、初心者の逃げ道にもなるからです。
「プロのプレイなのでできなくて当然」という先入観を与えつつ、試しにプレイしてみたら同じ形を観続けているので連鎖が見えるようになっていた、みたいな流れが理想です。
そして「同レベルの仲間を~」という点ですが、私自身、同レベルである必要はないと思っています。実力以外の評価軸を持たせてあげること(ただやってるだけで楽しい、とか、友達がいる、とか)が重要かな、と(勿論、実力が同レベルであればそれが容易くなるのは言うまでもありませんが)。
まだまだ小さい界隈です。対戦会に顔を出せばプロがいて、天の上のプレイヤーと友達になることを究極的な目標としていて、実況解説には選手の紹介を多く入れるべきだろう、くらいに思っていました。(土台を固定することは形の解説を減らす目的もあります)
固定杯は結局「初心者を界隈に引き入れるべきで、まず観る専を作ったり友達になることが大事だ!そのために必要な施策の第一歩はこれだ!」という感じで荒削りな企画を書いただけなので、あまり現実味のあるものとは言えませんが、例えばBPTでプロ同士の10先を解説つけつつ再アップしてみるくらいの試みはできるかもしれません。
まぁ、余裕があればやってみます。